最高の食材に全振りした、最高コスパのお店『山猫軒』さん。
おまかせコースと、贅沢なワインペアリング。珍しいウイスキーや高価なワインが、最高コスパで楽しめるお酒好きにはうれしいお店です!
唯一無二の至極の料理を楽しんできました!写真たっぷりで、メニューの内容、お値段、レビューをご紹介します!
山猫軒
知る人ぞ知る「全国から美食家が集う店」こと、名古屋にある創作料理レストラン『山猫軒』さん。
食べログ評価は、3.97!
オーナの伊藤シェフは、独学で日本食・フレンチ・イタリアンなど様々な調理法を習得されているとのこと。
シェフが選んだ、安全でこだわりある食材のみを使用しています。
お店は、地下鉄丸の内駅から徒歩数分のビルの2階にあります。
階段をのぼり、「やまねこけん」の看板がかかった木製ドアが入口です。
18時スタートの1回転スタイルです。
「初めての方は、最初に説明があるので、15分くらい前にいらしてください。」と予約時に伝えられていました。
時間通り15分前に到着して着席。コの字型のカウンター席しかありません。シェフからお客さん全員の顔が見えるようになっています。カウンター席の椅子は、普通の椅子もあればオフィスチェアあったりとバラバラ。店内は荷物がいっぱいで、トイレまでの通路は人とすれ違うのもやっとの幅です。
まさに、食のコスパに全振りしているようなお店です!
オーナーシェフも

店内の見栄えが気になる方はこないでください。
とはっきりおっしゃっています。
そして、ここからシェフによる食のレクチャー・お話が始まります…。
「食べログにいろいろ書き込んでいるような人にとっては、聞くに耐えない話だとは思いますが…」自虐の枕詞からスタート。
箇条書きにまとめると
・私の話を聞いて帰ってもらったら、明日からの食生活が劇的に楽しいものに変わる
・食器の形状で料理の味が変わる
・すし酢を作るときは丸い器でなければならない
等々
およそ20分!料理どころか飲み物すら無い状態で、説明を聞きます。
目から鱗の話ばかりで、シェフの話し方が上手でひきこまれることもあり、苦痛には感じませんでした。
Youtube動画でも紹介しています!
よろしければ、ご視聴・高評価・チャンネル登録をよろしくお願いいたします!
おまかせメニューとペアリング
山猫軒さんは、お料理だけでなく良いお酒を驚きの安価で提供することでも有名。お酒そのものだけでなく、グラス・酒器にも強いこだわりを感じます。
お酒のおまかせ(ペアリング)は3種類。3,000~12,000円まであり、内容も異なります。
せっかくなので、③12,000円のペアリングをお願いしました。
③12,000円(ワインのおかわりは有料)
②5,500円のペアリングが、むちやくちやぜいたくになります。信じられないワインがグラスでサービスされます。おもいっきり笑ってください!
食前酒
【「騎乗ride?」純米大吟醸桃色にごり】
山口県の酒造「五橋」の、挑戦的なシリーズ。毎年2月、一年間に1回しか出ないお酒だそうです。
ほんのり可愛いピンク色なのは、赤色の酵母を使用しているからだそう。にごり酒ならではのピチピチとした発泡感。さらりと滑らかな舌触りです。
【立春朝搾り 純米吟醸 生原酒】
三重県の若戎酒造の「招福」「無病息災」「家運.社運向上」を祈願した縁起の良いお酒です。絞りあがりが「立春の日」と決まっているため、米質や気候などの変化をふまえた絶妙な調整が必要になるお酒です。そのため、「大吟醸より難しい」と言われるお酒づくりなのだそうです。
見島牛の「たこ焼き」
見島牛(みしまうし)は今の和牛になる前の原始の牛。年に数頭しか出荷されない貴重な牛で、それを特殊なルートで仕入れているとのこと。
その見島牛をサイコロステーキにして、さらにタコ焼きの具材にしたとのこと!タコは入ってません。
見島牛は、ひたすらに旨味が強く、噛み締めるごとに旨味が溢れます!

旨味と香りが強くて、タコ焼きにしてもなお、肉の存在感が強い!
【羽根屋 出羽燦々 純米吟醸生酒】
富山「羽根屋」の数量限定発売の純米吟醸無濾過生原酒。淡く広がる余韻と綺麗な後口のキレ、上品な吟醸香。透明感のある日本酒です。
タスマニアサーモンのお刺身・マリネ・おにぎり
オーナーいわく、「タスマニアサーモンは、世界一綺麗な海で獲っているから、アニサキスがいない」とのこと。
お刺身は、お醤油につけると脂がたっぷり浮いてくるぐらい、脂がのっています!マリネももちろんおいしく、玉ねぎが甘いです。
おにぎりのお米は、グルメ通なら知っているであろうあの「竜の瞳」。粒が大きく、甘みや粘りが強いことで有名で、数々のコンテストでグランプリを獲得し、最高級ブランド米の一つとして日本全国に知られています。
サーモンの香り旨味に負けないほど、お米の甘みを感じます!

高級ブランド米ってこんなに美味しいんだ!?買って、自宅でも食べたい(*’▽’)
【天吹 I LOVE SUSHI ぴっちぴち 純米酒 新酒生酒】
佐賀、天吹酒造の「お魚・お鮨と愉しみたい海の辛口」がコンセプトの食中酒です。爽やかな香り、ライトな旨味。
【浦里(うらざと) 純米酒】
茨城、浦里酒造店の日本酒「浦里(うらざと)」。バナナやマスカットのようなフルーティーな香りで、キレの良い後味が広がります。
聖護院大根と見島牛
京都特産の伝統野菜のひとつ「聖護院大根」。緻密な肉質と強い甘みが特徴です。聖護院大根を、三島牛を茹でた湯に潜らせたお料理とのこと。
大根はとろっとしていて、大根というよりカブ・じゃがいものような食感。そして、見島牛の脂の主張が強く、大根にまで香りが移っています!お肉はほろほろで味が濃いです。
すっぽんスープ
初めてすっぽんの養殖ふ化に成功したという「服部中村養鼈場」のすっぽん。明治創業の伝統と技術を受け継ぎ養殖した質の高いすっぽんです。
オーナーは、そんな養殖場と特別なコネがあるそうです。蚕のサナギを餌にして育てられた特別なすっぽん「シルクすっぽん」のスープ。
味付けは、すっぽんを茹でて醤油を少々加えただけ。優しいお味です。

コラーゲンたっぷり!
島根県出雲「板倉酒造」の代表銘柄「天穏」。倉酒造では、御神酒のような清らかで優しい味わいを造るため、伝統的な出雲杜氏の技法である「山陰吟醸造り」による酒造りとのこと。
フルーツのような甘い香りがあります。
すっぽんのレバー
すっぽんレバーの串焼き。味付けは、しょうゆをスプレーで吹きかけただけ。オーナーいわく

しょうゆを吹きかけるだけ。あとは網の上で勝手に最高のタレが完成します。
とのこと。
お客さん一人に対して、すっぽん1匹分のレバーを提供するという大盤振る舞い。養殖場との特別な関係性があるかこそ、仕入れることができたのだそう。
すっぽんのレバーは、レバー特有の臭みは少なく、どちらかというと漢方薬のような香りがしました。絶妙な火入れにより、食感はトロトロです。
貴重なすっぽんを仕入れることができる『山猫軒』では、年に数回、すっぽんコースを開催されているそうです。常連さんにも人気コースということで、予約争奪戦になりそうですね(;’∀’)
長野県信濃町、高橋助作酒造店の純米大吟醸「松牡丹 (まつぼたん)」。華やかな香味、まろやかで芳醇な味わいです。
フグのお刺身・皮・白子
オーナーが「日本で一番美味しいフグ!旨味のアミノ酸を楽しんでください。」と太鼓判を押す、フグのお刺身・皮・白子です。
お刺身はお醬油とお酢のタレにくぐらせていただきます。オーナーいわく

もみじおろしなんていう、フグの旨みがとんじゃう調味料はダメ!
とのこと。
フグと小松菜のアーリオオーリオ風
余ったフグの部分で作ってみたとのこと。お酒がすすみます。
長野県、岡崎酒造「信州亀齢 (しんしゅうきれい)」。現在の岡崎酒造の杜氏(酒造りの最高責任者)は女性で、女性の杜氏は日本に25人ぐらいしかいないとのこと。
華やかな香り、ほどよい甘みがあります。
フグのから揚げ
フグのから揚げは、オーナーこだわりの「ラオスの岩塩」で。
生ハムメロン
オーナーこだわりの、4年熟成のフランスの生ハムです。目の前でスライスされ、すぐに提供されました。
しっかり噛んで食べると美味しいとのこと。

メロンと一緒に食べて、メロンがなくなってからが勝負!たくさん噛んでほしいです。
ここからのお酒はワインが続きます。

写真を見返すと、とんでもない量を飲んでる…(;’∀’)

これで12,000円は安いのでは?
焼いたうずら
メインの肉料理はジビエ。うずらはジューシーで、身はぷりぷりと柔らかいです。脂が美味しいです!付け合わせはグレープフルーツ。
ワインがすすみます!
見島牛の牛丼
貴重な見島牛を、なんと牛丼にしてしまうというのが『山猫軒』さんの楽しいところです。贅沢な食材を、贅沢な食べ方で楽しませてくれます。
追加のお酒
食後もまだ飲んでいっていいよ、とのことでお言葉に甘えてきました。
珍しいお酒がどんどん出てきます!せっかくなので目いっぱい楽しんできました(^^♪
「スモーキースコット 5年 カスクストレングス 58.2%」。重みのあるスモーク香、塩気。ハイボールの炭酸で、いい香りがあがってきます。ピート感が楽しめる飲みごたえのあるハイボールです。
かつて、カリラ蒸留所のオーナー企業だったというバロックレイド。既に流通から25年以上たっているオールドブレンデッドウイスキーです。
「イチローズモルト ファイナルビンテージ オブ ハニュウ 10年」。2000年に操業停止した羽生蒸溜所。その蒸留所の貴重な原酒と樽を選び造られたウイスキーです。
こちらのウイスキーを生産している株式会社ベンチャーウイスキーは、2004年9月に埼玉県秩父市に設立された会社です。ベンチャーウイスキーの創業者と羽生蒸溜所の創業者が孫と祖父の関係にあるとのこと。そういった関係で、誕生したボトルなのですね。
後日こっそり、こちらのウイスキーの価格を調べてみると、酒屋の買取価格が40,000円!

バーでもなかなか取り揃えていないような貴重なウイスキー!
「グランアーモー ゴルノグ 」。グラン アー モー蒸留所は、2015年に閉鎖されており、なおかつ生産数が大変少ないそう。貴重なボトルですね。
濃厚なピートの香りです!
その他にも飲んできました!
シフォンケーキとコーヒー
しっとりふんわりなシフォンケーキと、オーナーシェフが丁寧に淹れてくれたコーヒー。
お会計
お会計は、おまかせコースの料理が12品で15,000円で、お酒の贅沢ペアリングが17杯で12,000円。
合わせて、27,000円/人です。そこからさらに、追加のお酒を飲めばプラスα。
オーナーシェフのクセが強く、接客は万人受けするものではないかもしれませんが、お料理とお酒のコスパは最高かと思います!
知る人ぞ知る「全国から美食家が集う店」!ぜひ!