妻ゆーこです。
英国にはVAT(付加価値税)という日本の消費税のような税があることをご存知でしょうか?(/・ω・)/
日本と違う点は対象によって、税率が異なるという点です。
区分 | 税率 | 適用品目 |
標準税率 | 20% | ほとんどの商品やサービス |
軽減税率 | 5% | 家庭用燃料、電力、チャイルドシート、避妊用品など |
ゼロ税率 | 0% | 食料品(一部除く)、子供服、水道水、新聞、医薬品、居住用建物など |
お茶文化が根強い英国、ケーキやビスケットは生活必需品としてゼロ税率。毎日消費するものである!という判断なんでしょうか(;・∀・)笑
ただし、チョコレートは贅沢品として20%の税率がかかるのです。
では、チョコレートビスケットの税率はどうなると思いますか?
実はこれが理由で裁判を起こすことになった面白いケーキがあります。
興味深い歴史を持つイギリスのお菓子「ジャファケーキ」、今回はその歴史と実際に食べてみたレビュー記事です。
ジャファケーキの歴史
ジャファケーキとは、直径5㎝ほどの丸くてチョコレートとオレンジジャムがかかった平べったいケーキ。
英国のスーパーで、12個入り1£(約150円)くらいで販売されています。
wiki情報によると、1927年から販売されているようなのでかなり歴史のあるお菓子ですね(;・∀・)
裁判の発端は、1991年に英国政府がジャファケーキを贅沢品とみなしたことです。
政府は「どうみてもビスケットでしょ!?」という主張に対して、お菓子メーカーは「ケーキだもん!」と主張します。
一見どうでもいい論争に見えますが、冒頭で説明した通りビスケットかケーキかでVAT(付加価値税)が大きく変わってきます。
なぜか「ケーキであればチョコレートがかかっていても非課税」らしいので、お菓子メーカー側も強く主張するのも納得ですw
商品名も「ケーキ」って言ってるんですもん…
それにしてもややこしい、整理すると
ケーキ | ビスケット | |
チョコレートあり | 税率0% | 税率20% |
チョコレートなし | 税率0% | 税率0% |
論点となるのは、ビスケットとケーキの線引きです。
お菓子メーカー側はジャファケーキをケーキであると説明するために、こう述べました。
「時間が経つと湿気るのがビスケット!時間が経つと硬くなるのがケーキ!」
この理論に基づいて実験し、ジャファケーキは時間経過とともに硬くなったためにケーキとして認められ、ゼロ税率となったそうです。
余談:ジンジャーブレッドの税率
ジンジャーブレッドマンという英国ではお馴染みのビスケットがあります。
名前からお察し。ジンジャー味で、可愛い人型のビスケット。顔がチョコで描かれています。
驚く点は、同じジンジャーブレッドマンでもチョコレートの使用量によって税率が変わるということです!笑
顔が描かれているだけならビスケット扱いでゼロ税率ですが、
ジンジャーブレッドマンのベルトや服などにチョコレートがたっぷり使われている場合は贅沢品となり20%税率になるらしいです…
細かすぎる…
こんなに細かく決めるなんて、商品の税率を決定する英国のお役所は忙しいことでしょう…^^;
見た目と味
スーパーではビスケットの棚に陳列されていました。(ケーキって書いてあるのに…)
オレンジ感たっぷりの可愛いパッケージです。
中身はこんな感じ。丁寧に個包装なんてされていないあたり、海外のお菓子って感じがします。
お皿に出してみました。まだ見た目だけでは、ビスケットみたいです。
チョコレートの下にオレンジジャムがありました。
食べてみると…
柔らかくてケーキに近いです。少なくともビスケットのような「パキッ」と折れるような音は鳴りません。
どこかで食べたことあるような食感…甘食ほどフワフワしてないし、マドレーヌほどのしっとり感もない。
味は美味しいです!甘いチョコレートと甘酸っぱいオレンジの相性はばっちりです。
紅茶のお供にぴったり。歴史あるお菓子ですし、日本へのお土産にしても喜ばれると思います。
英国を訪れる機会があれば、スーパーで買ってみてください(^^♪
ここまで読んでいただきありがとうございました。