1階でまず最初に目にする展示エリアは「ENERGY HALL」
「蒸気機関」を入場して最初に目にする展示エリアするとは、さすが産業革命の発祥の地イギリスですね!
最初から大トロを食べさせられた気分になってしまいます(;’∀’)(笑)
高圧エンジン、回転式エンジンなど様々な実物大のエンジン・模型が並んでいます。ガイドにある順番通りに見て回ると、時系列に沿って学べるようになっているようです。
トーマス・ニューコメンの蒸気機関
トーマス・ニューコメン(Thomas Newcomen)は、最初の実用的な蒸気機関を開発したイギリスの発明家兼技術者です。
この蒸気機関は真空と大気圧との差だけを利用しており、大気圧機関(Atmospheric pumping engine)と呼ばれます。
展示されているエンジンは1791年に制作され、1918年までなんと127年も働き続けたそうです!
1700年代前半まで、機械は水や風、動物(人間も含む)の筋力によって動かされていました。
1712年、ニューコメンが初めて実用的な蒸気機関を完成させ、これまでにない規模の動力を実現。ニューコメンの設計は炭鉱産業に革命をもたらしましたが、同時に化石燃料に依存する社会の始まりでもありました。
石炭が産業に多く利用されるようになったのは、蒸気機関のおかげだと言われています。
1700年代当初、地下深くの石炭発掘は、冠水により困難となっており、地表近い部分でしか発掘できませんでした。そこで、ニューコメンが開発したエンジンが活躍。
蒸気機関を使うことで、地下深くの坑道から水を効率よく組み上げることに成功し、地下深くに大量に埋蔵されていた石炭が発掘できるようになりました。
1800年には、世界の石炭の80%が英国で採掘されるようになったそうです。
蒸気機関の動き方・構造など、仕組みの丁寧な解説動画もありました。
ボールトンとワットによる回転式蒸気機関
1797年に制作されたこちらのエンジン。顔料や化学物質の粉砕に使用される粉砕機の駆動に使用され、1885年まで動き続けたそうです。
バーンリー鉄工所のミルエンジン
1903年に製作されたこちらのエンジン。1850年以降に普及した水平対向エンジンです。
イギリスの産業革命で欠かせない人物の一人、ジェームズ・ワット(James Watt)の工房の再現がありました。
スコットランド出身の発明家、機械技術者であるジェームズ・ワット(James Watt)。ニューコメン型蒸気機関を改良し、イギリスのみならず全世界の産業革命の進展に寄与したすごい人です!(;’∀’)
ワットは、当時の蒸気機関の設計は熱量のロスが多いことに気づき、設計し直すことに。凝縮器を分離することで熱量のロスを減らし、蒸気機関の出力、効率や費用対効果を高めました。
蒸気機関に工夫を加え、労働形態に変革をもたらすことで産業革命を推し進める重要な役割を担った人なんですね~。
彼の栄誉を称え、国際単位系(SI)における仕事率の単位に「ワット」という名称がつけられています。
イギリスの科学的の大トロ部分ともいえる蒸気機関。
あまりに熱量がこもったボリュームのある展示だったため、別途記事にまとめました↓↓