トマーティン蒸留所(Tomatin Distillery)@スコットランド ハイランド

旅行
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スコットランドのハイランドにあるトマーティン蒸留所を訪問してきました!

 

スパークリング清酒『澪(みお)』や芋焼酎『一刻者(いっこもん)』で有名な日本の宝酒造が所有しているウイスキー蒸留所です。

 

本記事では蒸留所ツアーの概要・見どころをご紹介します!

 

 

 

 

 

 

トマーティン蒸留所とは

トマーティン蒸留所 (The Tomatin Distillery)は1897年に設立されたスコットランドのハイランドにある蒸留所で、インバネス空港から約20kmの のどかな立地に構えています。

 

標高315mにあり、スコットランドのウイスキー蒸留所の中で最も標高が高い蒸留所だそう。

 

トマーティン村は人口500人ほどの、田舎の村だったそうですが、そこには良質な水・ピート(泥炭)・ウイスキーづくりに適した気候が揃っていました。現在に至るまでここでウイスキーを造り続けています。

 

トマーティンとは、ゲール語で『ネズの木が茂る丘』。従業員のほとんどは蒸留所の敷地内に住んでいるおり、ウイスキーづくりに誇りを持った職人集団です。

父、そして祖父までもトマーティン蒸留所で職人として従事していたという職人さんもいるそう。

 

そんなトマーティンでしたが、1980年代の不況のあおりを受け倒産。その後日本の宝酒造が買収し、日本企業が所有する初めてのスコッチ蒸留所となりました。

 

予約していた蒸留所見学ツアーの時間まで少しあったため、トマーティンのイメージビデオを見ることに。宝酒造が所有していることもあり、日本語ver.も準備されていました。

「モルトウイスキーはたった4つの原料からできています。水・大麦・酵母・そして、『流れゆく時間』です…」との解説が良い表現だなと思いました。

 

ショップでは、ウイスキー以外にも、トートバッグやシャツなどのトマーティン蒸留所グッズがありました。ボトル一本買うのはちょっと…という方でもお求めやすいミニボトル各種も。

 

【住所】 Tomatin Distillery, Inverness IV13 7Y

 

トマーティン蒸留所の見学ツアーは、週7で10:00から16:00の時間帯で開催されています。

ツアーは3タイプあり、それぞれ料金・所要時間・テイスティング内容も異なります。

大人1人50ポンド(約8,000円)のツアー「Single Cask Experience」では、蒸留所限定の貴重なシングルカスク5種類のテイスティングができるそう(^^)/

 

 

見学ツアー

今回、我々が参加したのは「Taste of Tomatin Tour」。料金は30ポンド、所要時間は2時間です。蒸留所見学、6種類のテイスティングという内容です。

 

原料の説明。中央にあるのはピート(泥炭)です。これで大麦麦芽を焚くことで、麦芽の成長をストップさせるとともに、スコッチウイスキー特徴のスモーキーさを出します。

 

乾燥した大麦麦芽は粉砕されたのち、温水を加えて糖分を抽出します。

 

 

搾りカスは家畜のえさとして利用されます。トマーティンでは「隣人たちのごちそう」と表現されていました。(お洒落ですね)

 

糖分をたっぷり含んだ麦汁には酵母が加えられアルコールが生成されます。写真に見えるプロペラのような『スイッチャー』にて炭酸ガスを切って圧力が高くなりすぎないようにしています。

 

 

左側がポットスチル(蒸留器)、右側に映っているのがスピリットセイフです。ここだけ近距離での撮影が禁止されていました。グレンフィディック蒸留所でもポットスチルの近距離撮影が禁止されていたので、各蒸留所ポットスチルに企業秘密があるようです。

 

ポットスチルから得られたアルコールを熟成するのに必要な空樽。シェリー樽やバーボン樽を輸入しているそう。

 

樽のメンテナンス。職人が経験をもとに一つ一つメンテナンスをしていきます。数年から数十年もの間中身がこぼれない樽を作るのはすごいですね。

 

熟成庫の様子。写真左から年代順に並べられていました。

 

 

ウイスキーを投資のように買うお客さんもいるそうです。よくあるのは孫が生まれたタイミングでその年の樽を1樽購入するとのこと。その孫が大学進学するタイミングで売るとそれなりの利益が見込めれるそう。見学ツアーの方言うには、この投資商品の最大のデメリットは「美味しいとわかっているのに開栓して飲むことができない」ことだそうです…笑

 

ちなみにツアー担当者が考える、蒸留所のポジションで一番羨ましいのは『マスターブレンダー』。なぜなら品質チェックという名目で倉庫で熟成中の美酒が飲み放題だから、とのことです。笑

 

エンジェルスシェア(樽の隙間から少しずつ蒸発していく現象)がわかるように蓋が透明になっている樽。後ろから光を当てると16年間でそれなりに目減りしているのがわかります(写真は2022年現在)。

 

蒸留所見学の後はお待ちかねの飲み比べ。6種類のウイスキーを楽しました。個人的にはカスクストレングスが一番気に入りました。

 

ということで購入しました。金額にして57ポンド(10,000円弱) 樽出しということもあり度数は57%!バーボン樽とシェリー樽の香りがたまらないです。

 

個性的な売店

 

テイスティンググラス、コルク、ミニボトルセットいろいろなグッズがありました。

 

ウイスキー樽の写真立て。

 

写真立て裏面には、チャー(char)が跡が残っています。

チャー(char)とは、ウイスキー樽の内面を火で焦がすこと。バーボン樽特有のバニラの風味はチャーという工程を加えることで、より香りと風味が増すため、バーボン樽の製造には欠かせない工程です。

 

併設しているバーではシングルモルト各種、樽出しそのままの贅沢なカスクストレングスまで飲むことができます。

 

 

お手頃な値段が多く、飲み比べという口実に飲みすぎないように注意です…。

 

飲み比べしてみました。

左:日本の焼酎樽で熟成した世界初のウイスキー。さすが、宝酒造さんが所有しているだけありますね。ウイスキーと焼酎の良い所どりみたいな味わいが広がっていました。

右:トマーティンが出しているブレンデッドウイスキー。かなりお手軽な値段で楽しめます。ブレンデッドウイスキーかー…と苦手意識ある人でも美味しく飲めるかもしれないです。1888年当時に、当時のもっともすぐれて珍しい原酒だけを使用してブレンドされた作られたブランドのようです。

 

ということでANTIQUARY(ノンエイジ)を買いました。金額にして21ポンド(約3,500円)。比較的お手軽ですが飲みやすくおススメです。ブレンデッドはちょっと…という人にこそ飲んでほしいウイスキーです。

 

樽出しのカスクストレングスを、写真のように提供する場合はウイスキーの税??上、特別な手続きが必要なようです。トマーティン蒸留所は、5樽までなら樽出しそのままで提供できるらしいです。

 

タルのテーブルがたくさん。結構電波が悪かったのでWi-Fiも完備ありがたかったです。

 

36年物のTomatin。920ポンド(約15万円)。バーボン樽やスペインのオロロソ・シェリー樽で後熟された逸品とのこと。

 

 

50年物のTomatin。どうやら70本限定で発売されたようで、値札すらありませんでした。ネットで調べたところ最安値で18,000ポンド(約300万円!)。ここまでくると飲むだけではなく、投資商品として買いそうな人もいそうですね…。

 

さいごに

スコットランドの中でも割と僻地にあり、タクシーを使わないとなかなかたどり着けない場所にありました。しかしそこには何世代にもわたって誇りを持ってウイスキーづくりをしている職人さん達がいました。帰りに受付の方にタクシーを呼んでほしい、というお願いをしても嫌な顔一つせず、助けてくれました。人のやさしさも感じることができる良い蒸留所でした。

 

ビジターセンターでリーズナブルにウイスキー飲めるのも個人的には良かったです。今後もいろいろな蒸留所を訪問したいと考えてます。ではまた次の蒸留所訪問にて!

 

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