【復活祭】イースターとは?キリスト教との関係

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イースター。海外のイベントということは知っていても、クリスマスに比べるとまだ日本人には馴染みの無いイベントです。

イベントの起源・期間・イースター休暇・キリスト教との関係・イースターエッグとイースターバニーなど…よく知らない部分も多いのでは?

そこで、今回は「イースター」に関して気になるところを記事にまとめてみました!

 

 

 

イースターって?

イースターは英語表記では「Easter」。 日本語訳では「復活祭」です。

 

復活祭は、十字架にかけられて死んだイエス・キリストが三日目に復活したことをお祝いする日で、

キリスト教において最も大切な日で、クリスマスよりも大切なイベントだと言われています。

 

海外では「春のお祭り」として盛大にお祝いし、イースターセールという大セールや、パレード、マーケットが開催されます。

 

イースターにおける習慣・習俗・行事は、国によって細かく違ったりしますが、

だいたいはクリスマスと同様に、家族とご馳走を食べて過ごしたり、卵にカラフルな装飾をしたイースターエッグを飾ったりします。

 

 

期間

復活祭は、基本的に「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」に祝われます。そのため、その年によって日付が変わります。

2022年はイギリスでは、4月17日の日曜日が復活祭記念日です。

 

宗派によっても日付が異なり、

西方教会では、グレゴリオ暦の3月22日から4月25日の間のいずれかの日曜日、

東方教会では、グレゴリオ暦の4月4日から5月8日の間のいずれかの日曜日に祝われるそうです。

 

西方教会…西ヨーロッパで発達したローマ・カトリック教会、及びそこから派生した聖公会、プロテスタント諸教派のこと

東方教会…中東・ギリシャ・アナトリア・東ヨーロッパに広がり成長したキリスト教諸教派

 

 

キリスト教圏では大切なイベントのため、街中・スーパーでは3月の上旬からすでにすっかりイースターの雰囲気です。

イースターに関連する商品がたくさん並んでいます。クリスマス同様、どこの国でもイベント商戦は前広に始まるものですね~(;’∀’)

 

 

 

 

イースター休暇

イースターの前後の数日間には名前が付けられており、

国・地域によっては祝日・イースター休暇(イースターホリデー)として、学校や会社がお休みになります。

 

  • 木曜日 : ホーリーサーズデー(Holy Thursday)、聖木曜日
  • 金曜日 : グッドフライデー (Good Friday) 、聖金曜日
  • 土曜日 : ブラックサタデー (Black Saturday) 、黒い土曜日・復活徹夜祭
  • 日曜日 : イースターサンデー (Easter) 、復活祭
  • 月曜日 : イースターマンデー (Easter Monday) 、復活祭翌日の月曜日

 

イギリスでは、グッドフライデー、イースターサンデー、イースターマンデー(グッドマンデー)が祝日で、金曜から月曜までの4連休となります。

会社はお休みとなり、協会のミサに参加したり、家族と食事をしてお祝いします。

また、学校はイースター前後の2週間ほどがお休みとなるため、家族で旅行する方も多いのだそうです。

 

 

キリスト教との関係

イースター休暇のそれぞれの日の名前と意味を紹介していきます。

 

【木曜日】 ホーリーサーズデー(Holy Thursday)、聖木曜日

イースター直前の木曜日を「ホーリーサーズデー(Holy Thursday)」、キリスト教用語で「聖木曜日」と呼びます。

聖木曜日は、イエス・キリストと使徒たちの最後の晩餐を記念する日

あの有名な絵画、レオナルドダヴィンチの『最後の晩餐』は、この場面を描いていたのですね~。

 

その席でイエスが(へりくだりの行いとして)弟子たちの足を洗ったという記述が、キリスト教の聖典にあるため、「洗足木曜日」とも呼ばれます。

教会では、奉神礼が行われたり、水を張った金だらいなどで互いに足を洗う「洗足式」が行われたりします。

 

 

【金曜日】 グッドフライデー (Good Friday) 、聖金曜日

イースター直前の金曜日を「グッドフライデー (Good Friday)」、キリスト教用語で「聖金曜日」と呼びます。

イエス・キリストが十字架にかけられ処刑された日で、死から生へと移るキリストの過越の神秘を祝う三日間のうち、「受難と死を記念する日」です。

この日から3日目の日曜日にイエスが復活し、日曜日がイースター(復活祭)となります。

 

イエス・キリストがゴルゴタの丘で十字架に貼り付けにされ、自ら死を選んだことで、人類の罪を背負った身代わりになったとされています。

当時の十字架刑は最も重い刑罰で、両手首と両足首を釘でうちつけられ、体を支えられなくなることで呼吸困難に陥って死に至るというもの…最大48時間程度も苦しみ続けて死んだと言われています。

 

十字架にかけられた日をグッドフライデー (Good Friday)と呼ぶ理由については諸説あり、

当時は”Good”は「聖なる」という意味も含んでいた、元々は”God”だったが”Good”に変化していったなどいろいろとあります。

 

教会では、断食、イエスの受難の朗読、十字架への崇敬、賛美歌の演奏が行われたりします。

娯楽を避けたりお肉を食べるのを避けたりする習慣、ラム肉(自分たちの罪のために命を捧げた神の子羊であるイエスを象徴している)料理を食べたりする習慣もあるそうです。

 

 

【土曜日】 ブラックサタデー (Black Saturday) 、黒い土曜日・復活徹夜祭

イースター直前の土曜日を「ブラックサタデー (Black Saturday)」、キリスト教用語で「聖土曜日」と呼びます。

キリストが墓に葬られたあとの大安息日、金曜の日没から土曜日の日没までのことを指します。十字架にかけられたキリストの、受難と復活をしのぶ日です。

 

この土曜日の習慣は、宗派によって異なり、

祭壇の飾りを取り除いてミサも捧げない、挙式をあげることを避けたり、逆にその死を称えて復活の喜びを先取りするお祝いの日にしたりなど…多岐にわたります。

 

 

【日曜日】 イースターサンデー (Easter) 、復活祭

イースター当日の日曜日を「イースターサンデー (Easter)」、「復活祭」と呼びます。

処刑されたキリストが復活したという奇跡が起こる日です。この奇跡にキリストの弟子たちは喜び、お祝いしたことがこのお祭りの起源となっています。

この奇跡は、イエス・キリストが生涯で起こした奇跡の中で、最大の奇跡と考えられています。

 

教会では特別な式典、礼拝が行われます。

日曜日以前は食べることを禁じられていた肉・乳製品・卵などが、復活祭の日に解禁となります。

卵・バター・乳などをふんだんに使った復活祭独特の菓子パンやケーキ、国・地域によって様々な伝統料理が食べられるそうです。

 

 

楽しみ方

イースターといえば、「たまご」「うさぎ」。

 

イースターエッグは、復活祭を祝うための装飾された卵のことです。みんなで卵をデコレーションしたり、飾ったりして楽しみます。

卵は生命の象徴であり、殻を破って抜け出すことから復活の象徴です。このことから、キリストの復活を表しています。

 

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本来は色を塗った鶏卵(ゆで卵)を使うそうですが、現代では卵アレルギーの懸念から、たまご型チョコレートのや、キャンディを詰めたたまご型のプラスチックで代用するようになっているそうです。

イギリスでも、写真のように、たまご型のチョコレートがたくさんお店に並びます。

 

古い伝統には「イースターを祝うとき友人に赤く染めた卵を贈る」というものがあるそうです。

マグダラのマリヤが、キリストの復活を知らせるためにローマ皇帝に謁見した際、赤い卵を献上したことに由来します。

赤は、キリストの血・犠牲によって世界が救われることを表しているのだとか。

 

 

ウサギは多産・繁殖力が高いことから、豊穣と繁栄の象徴となっており、イースターバニーはイースターエッグを運んでくるウサギと言われています。(イースター・バニー(復活祭のウサギ)は西欧(西方教会)のみの習慣)

写真のように、春先、イースターが近くなると、ウサギの商品がたくさん並びます。

 

 

ウサギはイースターエッグを隠す、という伝承があります。(イースターエッグハント

エッグハントは、庭や公園にイースターエッグ隠し、家族みんなで探しに行くそうです。誰が一番多くの卵を集められるか、最初に見つけられるかなど競争をしたりすることも。

また、近年では、視覚に障害を持つ子供たちがエッグハントを楽しめるように、音が鳴るたまご型のおもちゃもあるようです。

 

暖かな天気の中、綺麗に咲いた花を眺め、春の訪れを感じながらのエッグハントは気持ちよさそうですね(^^♪

 

 

以上、春のお祭り「イースター」の紹介記事でした。

私自身、イギリスに暮らしていながらも、イースターについて理解が乏しかったため、今回のような記事を書いてみました(;’∀’)

前提知識があれば、楽しむ幅も広がるかと思います。この記事がだれかの参考になれば幸いです!

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

 

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