【ロンドン観光】旧王立海軍学校「ペインテッド・ホール」①

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修復が施されたとはいえ、描かれて300年ほど経っているとは思えないほど状態が良い天井画。

歴史上の出来事と神話・伝説上の人物を組み合わせた壮大な絵画です。

絵画は、頭・中央・先端と大きく3つにわけることができます

 

 

 

中央部分にはウィリアム3世とその妻メアリー2世が描かれています。

名誉革命で2人共に即位し、共同統治。イギリスの歴史上、国王と女王として「共同統治」を行ったのはこの夫ウィリアム3世と妻メアリ2世の時代のみです。

2人の足元には平和の象徴のハトが描かれ、2人の統治によりイギリスに平和が訪れたことを示しています。

また、足元には剣を持った男が…。ユリの紋章が付いた剣を持つ、フランスのルイ国王だそうです(;’∀’)

 

昔の絵の修復師は、自身が携わった絵画に自分の名前を刻むことが多かったそうです。

図々しくも、メアリー女王の胸の真ん中に、自分の名前とその年(1797年)を書き込まれているのだとか(;’∀’)(笑)

近代の修復作業で分かったそうです。

 

国王と女王の上部に描かれている女性たちは、独裁的支配からの自由を示しています。

古代ギリシャで重んじられた、調和のとれた社会のために必要な徳四つである四元徳(知恵、勇気、節制、正義)が表されています。

絵の左から順に、女性が持つ鏡は「知恵」、剣は「正義」、金の水差しは「節制」、(後ろ向きの女性が抱えている)石柱は「勇気」を表しています。

 

さらに上には、4頭の白馬に引かれた黄金の戦車に乗った太陽神アポロが、ウィリアム&メアリーの上空を照らしています。

 

 

国王と女王の下部に描かれているのは、建物の精霊。建物が描かれたスケッチブックを持っています。

クイーンズ・ハウスからテムズ河沿いのこちらの建物が、左右対称になるように設計されました。

国家の富と権力を力強く表現したかったとのこと。

 

さらにその下部に描かれているのは、パラスアテナとヘラクレス。

ウィリアム3世とメアリー2世の分身として力強く描かれているのだそう。

悪の象徴であるヒュドラ(ギリシア神話の怪物。 多頭の水へび。)や怪物たちが追い払われており、ウィリアム3世とメアリー2世の統治によりイギリスに平和がもたらされたことを表しています。

 

 

次回、その②記事に続きます!

【ロンドン観光】旧王立海軍学校「ペインテッド・ホール」②
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