スコットランド、エディンバラにある国立博物館「スコットランド博物館(Museum of Scotland)」
哺乳類のクローン作製に初めて成功した羊のドリーの剝製、アーサー王の座の棺など、見どころたっぷり。
入館料は無料です。実際に行ってきましたので、写真と共に紹介していきます。
スコットランド博物館(Museum of Scotland)は、スコットランド、エディンバラにある国立博物館です。入館料は無料。
スコットランドの考古学的発掘品や中世の品々といった国立のコレクションに加え、地質学、考古学、自然史、科学、技術、芸術、世界の文化など、世界各地の遺物も収蔵しています。
1854年に、ヴィクトリア朝の教育理念を反映して設立されたスコットランド産業博物館がその始まりだそうです。
1日で全てを観て回ることは厳しいです!気になる展示エリアに直行することをおすすめします。
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ウイスキーのポットスチル
グレンフィディック蒸留所で、1963年頃に作られた伝統的な銅製スピリットスチル。
グレンフィディック蒸留所はスチルの加熱に石炭を使用している数少ない蒸留所の一つです。
スコットランドの国民的な飲み物であるウィスキーは、15世紀にはスコットランド全土で製造されるようになります。
19世紀には大規模な蒸留所が建設され、製造工程は工業化されていきました。今ではウイスキーはスコットランドで最も貴重な輸出品であり、重要な税収源となっています。
スピリット・セーフ(spirit safe)
金属とガラスでできた南京錠付きの箱。1823年にスコットランドで物品税法が制定された際に導入されました。
ポットスチルで蒸留した後、蒸留液はスピリッツセーフに流れ込みます。スピリッツセーフの比重計で測定した蒸留液の密度の値から、スチルマンは蒸留液のアルコール度数を割り出すことができます。
これにより、蒸留液のどの部分が現在スピリットセーフを流れているかを確認することができ、ウイスキーの味を左右する重要な工程であるミドルカットやファイナルカットのタイミングを決めることができます。
オーク材の箱に入った50年物のグレンフィディック・モルト・ウィスキーのボトルと証書一式
500本のみの限定ボトリングのナンバーワンだそうです。
モルトウイスキーは、地域によって異なる麦芽大麦、水、ピート香、そして蒸溜工程の違いによって、独特の風味を生み出しています。
ウイスキー蒸留の工程は以下の通り。
- 水に浸された大麦を、モルティングフロアに広げ発芽。
- 大麦をピートの火にくべられた窯の中で乾燥。
- 麦芽を粉砕し、お湯で潰して麦汁にする。
- 麦汁は冷却され、酵母とともに大きなマッシュタンに入れる。
- 発酵が行われ、出来上がった液体は2回(あるいは3回)蒸留される。
- 1回目のウォッシュスティルでローワインを、2回目のスティルでスピリッツを生産。
ウイスキーの重要な要素の一つである時間。蒸留後のスピリッツはオーク材の樽に3年以上貯蔵された後、やっとウイスキーと呼ばれるようになります。
モルトウイスキーは最低でも8年、大半はそれ以上熟成させてからボトリングされます。
ウイスキーの蒸留工程、蒸留所見学についてはこちらの記事で紹介しています。
アルコールの強さを計測するビーズ
比重が少しずつ異なるガラスビーズで、アルコールの強さを計測していたそうです。
1895年頃に作られた比重計
アルコール度数の測定に使用されていました。