イングランドのノッティンガムにある、”イングランド最古のパブ”と呼ばれるパブ「ジ・オールドトリップ・トゥ・エルサレム」。
その歴史は12世紀までさかのぼります。洞窟内を掘って作られたという雰囲気ある店内でした!
また、ロビンフッド伝説の地でもあるノッティンガム。ロビンフッドの銅像も見てきました。
写真と共に紹介します。
ノッティンガムってどんな街
イングランドの中心部ノッティンガムシャーにある、「ノッティンガム(City of Nottingham)」。
ノッティンガム城があり、イングランドのほぼ中心に位置するため交易や政治の中心として栄えてきました。
産業革命でも活躍した街で、現在も自転車産業、タバコ産業など、イギリス有数の工業都市として知られています。
また、ノッティンガムは学生が多い街。ノッティンガム大学、ノッティンガム・トレント大学、ロー大学の3つの大学があり、約6万人の学生がこの地で学生生活を送っています。
中世には「ロビンフッド伝説」で有名になりました。
ロビン・フッドは、ノッティンガムから北に約30kmの場所にあるシャーウッドの森に住んでいたと言われています。
ロンドンからのアクセスは、電車で2時間、バスで3~4時間ほどかかります。
今回は、バスを利用して行ってきました。
ロビンフッドの銅像
ロビンフッド伝説で知られている中世イングランドの伝説上の人物「ロビンフッド」。
弓の名手で、悪者を許さず弱きを守り、悪政に苦しむ民衆を助けた義賊と言われています。「歴史書に名前の記述がある」という伝承もあるものの、実在していたことを裏付ける確かな資料は無いとのこと。
ロビン・フッドは、ノッティンガムから北に約30kmの場所にあるシャーウッドの森に隠れ住んでいたと言われています。
森は、現在はキャンプ場として使用されており、シャーウッド・フォレスト・ビジター・センター(Sherwood Forest Visitor Centre)では、ロビン・フッド伝説や、シャーウッドの森の歴史・自然に関する展示、各種イベントが開催されています。
ロビン・フッドと中世の生活様式を祝うロビン・フッド・フェスティバルや、ロビンフッドについて学べるガイド付きツアー、アーチェリー体験など
家族で楽しめるようなイベントを定期的に開催しているようです。
公式にホームページにイベントカレンダーが記載されています。公式HP<https://www.visitsherwood.co.uk/events/>
ノッティンガム城は、ロビン・フッドの宿敵役の州長官フィリップ・マークが住んでいたと言われている場所です。また、ロビンフッドが戦いを挑んだ場所としても知られています。
現在は博物館・美術館として公開されています。
ノッティンガムには「ロビンフッドの像・記念碑(Robin Hood Statue)」があります。
ロビン・フッドの銅像は、弓をかまえるポーズでノッティンガム城のそばに立っています。その矢先は城に向けられています。像の高さは、7フィート(約2.1m)。
1952年に、ノッティンガム地元の実業家によって寄贈された銅像です。世界的に有名な民俗的英雄ロビンフッドに関連するもの、そして観光客の目を引くものを作りたかったとか。
周りには、ロビンフッドの相棒のリトル・ジョンや、タック修道士。壁にあるプレートには、ロビン・フッドとその愉快な仲間たちの物語の場面が描かれています。
ロビンフッドも持っている弓の説明文
『英国では、アーチェリーの技術は重要なもの。アーチェリーの練習時間を増やすため、イングランドの王たちはサッカーを禁止したほどである。』
イギリス人、サッカー好きすぎるだろ(;’∀’)
私(妻)の推しのゲームキャラクターこと、FGOのロビンフッド(CV.鳥海浩輔(敬称略))。イギリス暮らしの中で、思いもよらず推しの聖地巡礼ができてしまい感無量です。
【イングランド最古のパブ】Ye Olde Trip To Jerusalem
先ほど紹介したロビンフッド像のすぐ近くにある、「Ye Olde Trip to Jerusalem(ジ・オールドトリップ・トゥ・エルサレム)」。
ノッティンガムにある1189年に設立されたというパブで、”イングランド最古のパブ”と呼ばれています。
建物は、ノッティンガム城が建てられているキャッスルロックに面して建っており、グレードII(英国の著名な建造物として登録されている建物)に指定されています。
現在の建物の最も古い部分は、1650年から1660年の間に建設されたそう。
2階は宿泊施設として利用できます。
キャッスルロックのこの岩は、40万年以上も前の砂岩。
一般的な砂岩と比べて柔らかいため、洞窟やトンネルを掘るのが簡単なのだそうです。ノッティンガムは英国で最も洞窟が多い都市であり、その数は800以上!
その全てが人工の洞窟で、それぞれ皮なめし工場、ビールの貯蔵場所、さらには住居などに使用されてきました。その洞窟を巡る洞窟ツアーなんてものも開催されているとか。
かつてノッティンガム城を守っていた城壁
かつて、十字軍の騎士たちが立ち寄る場所としても利用されていました。出陣する前に、気軽にパブに立ち寄ってエールを飲んだという記述が残っているそう。
パブの地下には、砂岩の崖に深く根を下ろした洞窟型のビール貯蔵庫があり、何世紀にもわたってエールの貯蔵として使われてきたそう。
中世の時代には、ノッティンガム城御用達のビール醸造所だったこともあり、城からこちらの醸造所・パブまでエールビールの注文を入れるための伝声管が通っていました。
また、パブの地下室は、キャッスル監獄の一部として利用されていました。その中には、死刑囚の独房もあったそうです。
今日に至るまで、ノッティンガムの歴史と誇りを象徴する存在であり続けています。
いざ、お店の中へ。
建物の中は、キャッスルロックを削って作られた洞窟になっており、
パブのラウンジには子授け祈願に御利益があると言われる「豊穣の椅子」や、「呪われたガレオン船」などの珍しい歴史的な品々が展示されています。
内部は、窓一つなく薄暗い空間。天井がかなり低いです。(所々に、「頭上注意!」の注意書きがありました。)
迷路のような間取りで、注文をしにカウンターに行ったりトイレに行った帰りには、自分のテーブルどこだったかよくわからなくなるほど。洞窟を利用しているだけはあります(*_*)
天井を見ると、所々に穴が空いていました。限りなく洞窟をそのまま利用しているとうのがよーくわかります(;’∀’)
店内は非常に混雑しており、テーブルを見つけるのもひと苦労でした(*_*)
大人気パブゆえ、仕方ありませんね…。
テーブルに座るのに時間がかかるのはもちろん。立ち飲みの場合でも、ビール・パイントを注文するために行列に並ぶ必要があります。ノッティンガムは学生が多いためか、若いお客さんで賑わっていました。
事前に予約する、または時間に余裕を持っていく訪問することをおすすめします。
メニューはこちら。
これだけ雰囲気が良い歴史あるパブですが、お値段は普通の英国のパブ価格でした。
さっそくカウンターで、ビールを注文。
伝統あるパブで飲むのに相応しいように、伝統ある英国エールで乾杯です。
食べ物も注文してみました。
写真手前が「Spicy fried Halloumi」(5.99ポンド)。ヤギ乳と羊乳のセミハードタイプのチーズ「ハルーミチーズ」をフライにしたもの。ピリッと辛口で美味しいです!
写真右手が「チキン&ベーコンハンバーガー」(11.79ポンド)。フライされたチキンとベーコン。チェダーチーズソースで味付けされています。
洞窟内に作られたという、イングランド最古のパブ。歴史を感じる内装でした。
ロンドン市内のおしゃれパブの雰囲気とはまた違って楽しかったです(^^♪
ノッティンガムを訪れることがありましたら、ぜひこちらのパブに立ち寄ってみてください。
その他、イギリス暮らし・イギリスビール関連のブログ記事↓↓
Youtube動画でも紹介しています。よろしければ、ご視聴・高評価・チャンネル登録等、お願いいたします!