- 御船山の麓に佇む、美食の隠れ家「Kaji synergy restaurant」
- 極上の全11品コース:ワインペアリング
- 有明真イワシとシナモンブリオッシュ × スパークリングワイン
- 白桃、プラム、青梅の冷静ヨーグルトスープ × ドイツの辛口白ワイン
- 玄界灘の地魚タルタル インサラータ × セルビアのオレンジワイン
- 馬渡島アコウのブイヤベース × オーストリアのグリューナー・ヴェルトリーナー
- 茄子とふきのとう味噌のオーブン焼き × スペイン・バスクの本格シードル
- 新じゃがいものニョッキとレッドムーンのムース × ニューヨーク・ロゼ
- ブロッコリーに隠された日本一の竹崎牡蠣 × 芳醇なヴィオニエ
- 塩田町5年熟成ひのひかりの和風リゾット × 嬉野どぶろく「nondo 3%」
- 絶妙な火入れの佐賀牛のロースト × ピエモンテの赤「ウヴァッジオ」
- 旨味が絡み合う「〆の麺」ラグーソースパスタ × ランゲ・ネッビオーロ
- 本日のデザートと極上のエスプレッソ
- おわりに
御船山の麓に佇む、美食の隠れ家「Kaji synergy restaurant」

武雄温泉駅からタクシーを走らせること数分。
だんだんと近づいてくる御船山の圧倒的な存在感に目を奪われていると、豊かな緑に溶け込むように佇む白壁のシックな平屋が現れます。
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お店の前に到着すると、まず「Kaji synergy restaurant」と刻まれた美しい木製の看板が温かく迎えてくれます。
エントランスで、まず目の前に飛び込んでくるのが、整然と美しく積み上げられた大量の「薪」です。


薪を燃料にした薪焼き料理もこのお店の魅力の一つであり、これからの食事への期待が膨らみます。

店内は広々としており、淡いグリーンの壁紙と高い天井、そこから吊り下げられたドライフラワーやモダンな照明が、優しく温かみのある空間を演出しています。
何よりも贅沢なのは、テーブルとテーブルの距離が非常に広く取られていることです。
東京のレストランでは考えられないほどのゆったりとしたレイアウトで、お隣の会話を気にすることなく、食事と目の前の会話に完全に没頭することができます。
案内されたテーブルは、滑らかに磨き上げられた大きな一枚板の無垢材。

その上には、綺麗に巻かれたナプキンとお箸、そしてスマートなスプーンやフォーク、ナイフがセッティングされています。
洋食のコースでありながら、最初から「お箸」が用意されているのは、ゲストに肩肘張らずにリラックスして過ごしてほしいというお店の優しい配慮でしょうか。
Kajiが目指す「地域の相乗効果(シナジー)」とフードロスへの真摯な想い

本日のコースの料理名が記されたメニュー。
今回は、10品13,200円/人のコースをお願いしました。
メニューの一番下の部分にKajiの確固たる料理哲学が記されていました。
Kajiは「地域の相乗効果(シナジー)を目指す」いなか料理レストランです。
様々な場所から訪れて下さるお客様に地元佐賀の食材の魅力を伝えていくため、季節を感じられる料理をご提供してきたいと思っております。
美味しいけれど形が良くない等の理由で、これまでたくさんの食材が破棄されてきたフードロスの問題に着目し、それらの食材もムダにせず、美味しい一皿に変化させ、召し上がって頂くお客様、佐賀の食材を提供して下さる農家さんや畜産農家さん、漁師さんを交え、地域が一体となるよう良い相乗効果(シナジー)を生み出したいと思っております。
シェフは、地元佐賀の素晴らしい食材の魅力を訪れる人々に伝えるため、日々季節を感じる料理を追求していますが、
その根底にあるのは単なる地産地消ではありません。
シェフが強く着目しているのは、現代の食を取り巻く「フードロス」の問題です。
お料理を頂くゲスト、素晴らしい食材を育てる地元の農家さんや畜産農家さん、反映される豊かな海へ漕ぎ出す漁師さんたちが、
このレストランを通じて一体となり、地域に持続可能な良い循環(シナジー)を生み出すこと。
その真摯な想いこそが、Kajiのすべてのクリエイションのベースとなっています。
ドリンクメニューはこちら

シェフは、ソムリエでもあるそう。
ソムリエを兼ねるシェフが5,000本の特別設計のワインセラーの中から選ぶ、1本のワイン。フランス・イタリア・日本など、生産国にこだわらず料理のテーマに合ったものが揃っているとのこと。
せっかくなので、ワインペアリングをお願いしました。
ワインペアリングの料金は、料理1品につき1杯あたり、1,650円。
お酒から料理へと至る、梶原大輔シェフの唯一無二のバックグラウンド

「Kaji synergy restaurant」をさらに特別な存在にしているのが、シェフである梶原大輔さんのユニークな経歴です。
佐賀県出身の梶原シェフは、料理人になる前、実は「バーテンダー」としてそのキャリアをスタートさせました。バーテンダーとして働く中でさらにお酒の奥深さに魅了され、ソムリエの資格を取得。
そして、イタリアンレストランでの修行を経て料理人としての道を切り拓きました。
シェフ兼ソムリエであるからこそ成し得る、国や地域の枠を超えたユニークなナチュラルワインやローカルなお酒を交えた驚異のペアリングを、こちらカジシナジーでは体験することができます。
極上の全11品コース:ワインペアリング
今回は、10品13,200円/人のコースをお願いしました。
結果から申し上げますと、東京の有名店であれば、これ以上の予算を覚悟しなければならないほどの素晴らしいクオリティと圧倒的な品数でした!
有明真イワシとシナモンブリオッシュ × スパークリングワイン

コースのプロローグとして運ばれてきたのは、乾燥した木の枝が敷き詰められたお皿の上に、ちょこんと乗せられた可愛らしいアミューズです。

ベースとなるのは、ほんのりと甘いシナモンの香りをまとわせてサクッと焼き上げられた自家製のブリオッシュ。
その上に、はちみつで軽くマリネしたみずみずしい「伊万里の梨」を重ね、さらに酢締めにした有明海産の「真イワシ」を乗せています。
仕上げに、フランス産のミモレットチーズが雪のようにふんわりと削りかけられていました。

佐賀の食材がたっぷり!
ペアリングはこちら。

これに合わされた乾杯のスパークリングは、フランス・ロワール地方の泡、
「Chateau de L’Aulee Brut Zero Crement de Loire(シャトー・ド・ローレ ブリュット・ゼロ クレマン・ド・ロワール)」。
極限まで糖分を排除し、ブドウ本来のピュアな果実味と鋭いキレを活かしたノン・ドサージュ(極辛口)のクレマンです。

シナモンの甘くスパイシーな香りが鼻腔をくすぐった直後、梨のジューシーな甘み、そして真イワシの酸味と脂の旨味が重なり合います。
さらにミモレットチーズの上品なコクと塩気が全体をドレスアップし、口の中で複雑なアロマの万華鏡が広がります!

「シナモンとイワシがこんな風に調和するなんて!」
ペアリングのスパークリングワインの、シャープな泡と酸味が流れ込み、お口の中を清々しくリセットしてくれます。

最高のスタート!
白桃、プラム、青梅の冷静ヨーグルトスープ × ドイツの辛口白ワイン

2品目は、夏の佐賀を象徴するフルーツをふんだんに使った冷製スープです。ヨーグルトをベースにした真っ白でなめらかなスープ。
そこに伊万里産の白桃、みずみずしいプラム(すもも)、そして青梅という、3種の異なる甘みと酸味を宿した果実が贅沢に合わされています。
ペアリングのワイン

合わせるワインは、ドイツ・フランケン地方の名生産者が手がける、「Weingut Zehnthof Luckert Silvaner Trocken(ツェントホーフ・ルッカート シルヴァーナー トロッケン)」。
ドイツ・フランケン地方の自然派ワイナリーが、貝殻石灰岩土壌のブドウで造る辛口白ワインです。
しっかりとしてミネラル感があり、グラスを回すとりんごや洋梨を思わせるみずみずしい香りが立ち上ります。

スープを一口含むと、ヨーグルトの穏やかな酸味をベースに、白桃の圧倒的な甘み、プラムのシャープな酸味、青梅の涼しげな甘酸っぱさが重なり合い、体に染み渡るような優しさを感じます。

ここにシルヴァーナーを合わせると、
ワインのクリーンな酸と塩気を帯びたミネラル感がスープの果実味と一体となり、甘みを綺麗に引き締めて、すっきりとした大人の余韻へと導いてくれました
玄界灘の地魚タルタル インサラータ × セルビアのオレンジワイン

3品目は「玄界灘 地釣り鮮魚のタルタル インサラータ」。
インサラータ(Insalata)とは、イタリア語で「サラダ」を意味する言葉です。
こちらのレストランのお魚料理には、釣り好きのシェフならではの特別なストーリーがあります。
ここで提供されるお魚は市場で仕入れるのではなく、すべてお店のスタッフやシェフの釣り仲間たちが、自ら玄界灘に船を出して一本釣りしたものだけを使っているとのこと。

ペアリングは、東欧セルビアの非常に希少なオレンジワイン、「Maurer Oszkar Karom(マウラー・オズカー カロム)」。
ブドウの皮や種を一緒に発酵させることで生まれる美しい琥珀(オレンジ)色で、白ワインのフルーティーさと赤ワインの渋みを併せ持つ野性味溢れる一杯です。

去年お店で仕込んでおいたという自家製の「高菜」を合わせてタルタルに仕立てられています。
周りにはハーブ、色鮮やかな黄色のエディブルフラワー、スライスしたラディッシュ、そして人参をベースにした自家製ドレッシングが散らされています。

まるで花畑のように華やか!

アコウのねっとりとしたリッチな甘みと、焼きナスのスモーキーな甘み、すると自家製魚醤の凝縮された旨味が混ざり合います。
馬渡島アコウのブイヤベース × オーストリアのグリューナー・ヴェルトリーナー

4品目は、目の前に置かれた瞬間から濃厚な海の香りが立ち上る「スープ料理」です。
佐賀県の最北西に位置する離島・馬渡島(まだらしま)の周辺で獲れたアコウ(キジハタ)を贅沢に使用。
カジシナジーでは、丸ごとお魚を仕入れて店内でさばくため、その骨や頭(アラ)を一切無駄にせず、時間をかけてじっくりと煮込んで極上のブイヤベーススープを抽出しています。

スープの上には、サクッとフリット(衣揚げ)にされたアコウの切り身が乗せられています。
仕上げにレモンやライム、レモングラスなど、柑橘の香りが加えられています。

合わせるワインは、オーストリアの「Weszeli Gruner Veltliner(ヴェセリ グリューナー・ヴェルトリーナー)」。
オーストリアを代表する白ブドウ品種で、白コショウのようなスパイス香と、グレープフルーツを思わせる爽やかな柑橘の酸、ほろ苦いアフターが特徴です。

お魚のすべての旨味を凝縮したかのような、スープの圧倒的な濃厚さにびっくり。
フリットにされたアコウは、外はカリッと、中は驚くほどフワフワでジューシー。そこにレモングラスの爽やかなアロマがフッと鼻に抜けていきます。
このリッチなスープにペアリングワインを合わせると、ワインの柑橘系の酸味と心地よいほろ苦さが、スープの濃厚なコクを綺麗に包み込みながら、後味をサラリと上品にまとめ上げてくれました。
茄子とふきのとう味噌のオーブン焼き × スペイン・バスクの本格シードル

5品目は、野菜料理「ナス ふきのとう 発酵野菜」です。
この一皿に使われている茄子は、一度高温の油にくぐらせることで皮の美しい紫色を閉じ込め、内部の水分を保持します。その後、薪火のオーブンで時間をかけてじっくりとローストし、茄子が吸った余分な油を完全に落とします。
そうすることで、中はトロトロのクリームのようになり、茄子本来の甘みが内側に凝縮されています。
味付けには、春に収穫して仕込んだふきのとうと味噌を合わせた「ふきのとう味噌」のソース、
そして心地よい酸味を持たせた発酵野菜のソースが使われ、上から極薄にスライスされたチーズがたっぷりと振りかけられています。

合わせるのは、スペイン・バスク地方を代表する自然派シードル(りんごの微発泡酒)、「Bereziartua Sidra Natural(ベレジアルトゥア シドラ・ナチュラール)」。
りんごのフレッシュな酸味と、独特の発酵による複雑な酵母香が漂う本格的な辛口シードルです。

ナイフを入れると、茄子が力を入れずともスッと切れます。

トロトロ!ナスの甘みをたっぷり感じる!
口に入れると、茄子のジューシーな甘みと、ふきのとう味噌の奥深いほろ苦さが一体となり、チーズの塩気と発酵野菜の酸味が絶妙なバランスで混ざり合います。
そこに、よく冷えたバスクシードルを流し込むと、シードルならではの野生的なりんごの酸味と苦みが、ふきのとう味噌のコクと完璧に共鳴します!
茄子のジューシーな油分をシードルが美しく洗い流し、口の中を驚くほど瑞々しく仕上げてくれる、完璧なマリアージュでした。
新じゃがいものニョッキとレッドムーンのムース × ニューヨーク・ロゼ

6品目は、「レッドムーンのムース 新ジャガイモのニョッキ」です。
新じゃがいもを使って丁寧に練り上げられた、もちもちとろける食感の手打ちニョッキ。
そして、非常に糖度が高く、加熱するとねっとりとした甘みを放つ赤い皮のじゃがいも「レッドムーン」をなめらかなムース状(温かいエスプーマ)にしたソースがたっぷり。

ペアリングされたのは、アメリカ・ニューヨーク州のロングアイランドで造られるロゼ、「Shinn Estate Vineyards Rose 2018(シン・エステート・ヴィンヤーズ ロゼ)」。
「SHINN」とシンプルに縦書きされたラベルが印象的なこのボトル。ロゼワインとしては驚くほど色が濃く、深みのあるチェリーピンク色をしています。

ニョッキをスプーンですくい、レッドムーンの濃厚で甘いムースソースをたっぷりと絡めて口に運びます。

お口の中が、じゃがいも本来の優しい甘みとバターのようなコクで満たされる!
そこに、この「SHINN」のロゼを合わせると、華やかな香りと、きめ細やかで生き生きとした酸を持つロゼが、じゃがいもの甘みとコクに美しい華やかさを与え、料理の輪郭をグッと立体的に引き立ててくれました。
ブロッコリーに隠された日本一の竹崎牡蠣 × 芳醇なヴィオニエ

7品目。目の前に運ばれてきたのは、高級感のある蓋付きの黒いお椀。

蓋をそっと開けると、 お椀の中に入っていたのは、鮮やかな緑色の「ブロッコリー」。
スプーンをそのグリーンの絨毯の奥深くへ差し込んでみると、なんと中からコロンと「牡蠣」の身が現れます。
牡蠣は、佐賀が誇る有明海のブランド牡蠣「竹崎(たけざき)牡蠣」。
しかも、地元でも名高い坂本さんという生産者が手がけたもので、今年の日本全国の牡蠣グランプリにおいて、見事「日本一(優勝)」に輝いた、まさに最高峰の牡蠣とのこと!
ブロッコリーは、蕾の先の方だけを優しく火入れされており、生のブロッコリーが持つ青々しく瑞々しい香りと、シャキシャキとした素晴らしい食感が残されています。

ペアリングは、フランス・ラングドック地方の白、「Les Terrasses Viognier(レ・テラス ヴィオニエ)」。
ヴィオニエ種ならではの、アプリコットやハチミツ、白い花のような、非常にリッチで芳醇なアロマが広がる白ワインです。


ブロッコリーをたっぷりと絡めて、日本一の竹崎牡蠣のフリットを一口で頬張ります。

濃厚な牡蠣のミルクがジュワッと溢れだす!
そこに、ヴィオニエのふくよかでフルーティーな酸とリッチな果実味を合わせると、牡蠣の余韻と完璧に重なり合い、うっとりとするようなマリアージュが生まれます。
塩田町5年熟成ひのひかりの和風リゾット × 嬉野どぶろく「nondo 3%」

8品目は、佐賀のお米料理です。
佐賀県嬉野市塩田町で、収穫されてから「5年間」の歳月をかけて熟成されたお米「ひのひかり」を使用。
熟成させることでお米のデンプンが糖化し、驚くほど深いコクと自然な甘みを蓄えたお米を、和風の出汁と合わせて和風リゾットに仕立てています。
お米の上には、有明海の最高級海苔がふんだんに乗せられており、テーブルに磯の豊かな香りが立ち上ります。

これに合わせるお酒は、岩手県遠野市で作られているどぶろく「nondo 3%」。

室町時代の伝統的な「水酛(みずもと)」仕込みのどぶろくを、アルコール度数3%まで下げた低アルコールで飲みやすい発酵酒です。
優しいデンプンの甘みと、自然な乳酸発酵によるピチピチとした微発泡の酸味が心地よい、新時代のどぶろくです。


お出汁の旨味がすごい!
リゾットを口に含むと、一粒一粒がしっかりと立った5年熟成米から、噛みしめるほどに凝縮されたお米の甘みと旨味が溢れ出てきます。
有明海苔の素晴らしいコクと塩気が、お米の甘みをさらに引き立てます。
ここに、よく冷えた「nondo 3%」を合わせると、お米由来のピュアな甘み同士が溶け合い、どぶろくの持つ乳酸の爽やかな酸味がリゾットのコクをすっきりと包み込みます。
絶妙な火入れの佐賀牛のロースト × ピエモンテの赤「ウヴァッジオ」

9品目は、本日のメインディッシュ、佐賀が世界に誇る至高のブランド牛「佐賀牛」のローストです。
じっくりと時間をかけて火を入れられた佐賀牛は、完璧な「薔薇色(ミディアムレア)」に仕上げられています。

美しい色!
お皿の脇には、同じく薪のオーブンで甘みを引き出された極上の人参や季節の発酵野菜が添えられています。
味付けは、プレートに添えられた大粒の塩、粗挽き黒胡椒、そして酸味のきいた自家製の洋マスタードです。


メインに合わせる極上の赤ワインは、イタリア・ピエモンテの名生産者が手がける、「Proprieta Sperino Uvaggio 2018(プロプリエタ・スペリーノ ウヴァッジオ)」。
ピエモンテの王と呼ばれる「ネッビオーロ」種を主体に、地元品種をブレンドしたこのワインは、美しいダークルビーの色合い。
グラスを回すと、チェリーやスパイスを思わせる、エレガントで驚くほど多層的なアロマが広がります。

佐賀牛に少しの塩を乗せ、口に運びます。 驚くほど滑らかな舌触りで、歯を使わずともとろけるような柔らかさ。
噛み締めるたびに、上質な赤身の肉汁と、さらりとした脂の甘みが口いっぱいに広がります。
ここに「ウヴァッジオ」を一口含むと、ワインが持つ繊細で引き締まった酸とシルキーなタンニン(渋み)が、佐賀牛の上質な脂分を優しく包み込み、肉の旨味の余韻をどこまでも長く、心地よく引き伸ばしてくれるのです。
お互いが寄り添い、高め合う、まさに非の打ち所がない至高のペアリングでした。
旨味が絡み合う「〆の麺」ラグーソースパスタ × ランゲ・ネッビオーロ

10品目は、お腹がいっぱいになってきた胃袋にもスルリと収まる、イタリアンコースならではの粋な締めくくり「〆の麺」です。
手打ちしたもちもちの平打ちパスタ(タリアテッレ)に、お肉や野菜の旨味が極限まで溶け込んだ濃厚なラグーソースを絡め、仕上げにこれでもかというほどたっぷりのチーズが削りかけられています。

これに合わされたのは、イタリア・ピエモンテの自然派の代表格が手がける、「Sottimano Langhe Nebbiolo 2023(ソッティマーノ ランゲ・ネッビオーロ)」。
若々しさを残しながらも、ネッビオーロ本来のしっかりとした骨格とチェリーのようなピュアな果実味、上品な酸を宿した完成度の高い一本です。


濃厚なラグーソース!
もちもちの手打ちパスタに、濃厚なラグーの旨味とチーズのコクが絡みつき、口に入れた瞬間、たまらない幸福感が広がります。
そこに「ランゲ・ネッビオーロ」を合わせることで、赤ワインの生き生きとした酸と滑らかなタンニンがパスタの濃厚さを上品に引き締め、食べ進めるごとにさらに食欲が刺激されるような素晴らしいペアリングとなっていました。
本日のデザートと極上のエスプレッソ

デザートは、お皿の底に甘酸っぱいマンゴーなどのフルーツソースを敷き、その上にふわふわとした軽い雲のような白い泡(ムース)をふんわりと重ねたデザート。

お米やミルクのピュアな風味を閉じ込めた、驚くほど滑らかな口溶けのミルクアイスクリーム


温かい淹れたてのエスプレッソとともにいただきます。
濃厚なミルクアイスのピュアな甘みを、エスプレッソの心地よい苦みがキリッと引き締め、素晴らしいディナーの余韻に浸る、極上のフィナーレとなりました。
おわりに
美味しい食事と、完璧なワインペアリング。
文字通り奇跡のような「相乗効果(シナジー)」を体感した、忘れられない武雄の夜となりました。

東京のレストランでこのクオリティなら、倍ぐらいの料金だよね(;’∀’)

1万円代でこのディナーが楽しめるなんてすごい
地元食材を使用した素晴らしい料理の数々、そして梶原シェフのソムリエとしての卓越した感性が生み出す料理とお酒のペアリング 。
すべてが完璧なハーモニーを奏でている「Kaji synergy restaurant(カジシナジー)」。
武雄温泉を訪れる際は、この素晴らしいペアリングコースを体験するためだけにでも、旅の計画を立てる価値が十分にあります。
皆さんもぜひ、御船山の美しい岩肌を望む特別な空間で、五感を震わせる美食の夜を過ごしてみてはいかがでしょうか。
【店舗情報】
店名:Kaji synergy restaurant(カジシナジー レストラン)
場所:佐賀県武雄市(武雄温泉駅近く、御船山山麓)
特徴:地元佐賀の食材、フードロス食材を活かしたモダンイタリアン。元ソムリエのシェフが提案する極上のワインペアリングコースが魅力 。
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