【エディンバラ観光】スコットランド国立美術館(Scottish National Gallery)①

イギリス
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Southern Baroque」1580年 – 1680年

バロックは、17世紀に南ヨーロッパで発展した時代と芸術様式を指す言葉として一般的に使われています。

ダイナミックな構図やドラマチックな演出が特徴です。この展示エリアでは、バロックが自然主義から情緒主義まで幅広い芸術様式を包含していることを紹介しています。

また、バロックの華やかさとは対照的に、抑制された古典的なスタイルが生まれ、特にフランスの画家ニコラ・プッサン(Nicolas Poussin)やクロード・ロラン(Claude Lorrain)は、風景画の発展に大きく貢献しました。

 

 

クロード・ロラン 『アポロンとミューズたちのいる風景』 1652年

クロード・ロラン(Claude Lorrain)は、フランスのシャンパーニュ地方出身の画家です。

78歳まで長い現役時代をローマで過ごし、裕福なパトロン達のためにイーゼル式の絵画を制作しました。緻密に構成された構図の細部は、ローマの田園地帯の自然のスケッチに基づいています。

18世紀には、彼の絵画はイギリス貴族の間で人気になり、熱心に収集されました。また、リチャード・ウィルソン、ターナー、コンスタブルなど、イギリスの風景画家たちにも影響を与えました。

 

この作品は、クロードの作品の中で最大かつ最も野心的な風景画です。ローマ周辺の田園地帯を旅して描いたデッサンやスケッチを素材して描いたそうです。

ヘリコン山(ギリシャの南方面にある山。ミューズを祀る2つの泉があることで有名。)の森林地帯にある神殿と横たわる河の神の姿という古典的なテーマ。

木々に囲まれたこの場所で、アポロン神は9人のミューズのために竪琴を奏でています。

 

 

 

 

Portraiture in Scotland

スコットランドでは、16世紀初頭から肖像画が盛んに描かれるようになりました。

宮廷では、王朝のつながりや政治的忠誠を示すため、また結婚の交渉や記念のために、個人の肖像画が重要な役割を担っていたためです。

 

アラン・ラムゼー 『Portrait of Katherine Hall of Dunglass』 1736年

アラン・ラムゼー (Allan Ramsay)は、スコットランドの肖像画家です。ジョージ3世の宮廷画家を務め、数多くの肖像画を残しました。

この肖像画は、1736年にエジンバラで描かれたものです。”Dunglass”の2代目男爵”Sir James Hall”の娘の肖像画です。

 

 

 

Scottish Art」1670年 – 1840年

17世紀から19世紀にかけて描かれたスコットランド美術を中心に展示している部屋がありました。

 

リチャード・ウェイト 『Still-Life』 1724年

スコットランドの画家であるリチャード・ウェイト(Richard Waitt)は、静物画を中心とした装飾画家として活動を開始し、後に肖像画を中心に描くようになりました。

 

大胆さと明快さが際立つ、こちらのウェイトの作品。木製のカウンターの上に並べられた食材は、暗い背景の中で際立っています。

光と影の効果で、野菜や肉がテーブルの縁から突き出て、リアルな印象を与えています。

17世紀オランダの静物画にインスピレーションを受けたウェイトは、ライ麦パンではなく小麦粉を使った高価なパンといったこのような食材を購入できる裕福なパトロンのために、この作品を制作したのであろうと考えられています。

 

 

ヘンリー・レイバーン 『Reverend Robert Walker (1755 – 1808) Skating on Duddingston Loch』 1795年頃

スコットランドの肖像画家のヘンリー・レイバーン(Sir Henry Raeburn)は、は国王ジョージ4世の肖像画家として仕えていました。

当時の富豪や著名人の肖像画を描いた、スコットランドを代表する肖像画家です。

 

穏やかにスケートをしている男性は、カノンゲート・カークの牧師であり、エディンバラ・スケート協会のメンバーであったロバート・ウォーカー牧師と思われています。

スコットランド国立美術館の展示作品の中でも、おすすめされている観るべき作品の1つです。

この作品は「Skating Minister」と呼ばれる人気作品だそうで、ショップではこの作品のグッズがいくつもありました。

 

 

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