イギリスで低用量ピルを処方してもらう手順についての記事です。
実際に処方してもらいました。日本と違い、イギリスでは処方箋代・薬代など一気通貫して無料でした。
ピルをうまく活用すれば、意図しない妊娠を防ぎ、月経不順やつらい月経痛などから解放され、毎日をもっと健やかに生き生きと過ごせるようになります。
イギリスの低用量ピル
生理痛緩和、避妊、ホルモンバランスを整えたり不妊治療にも使用される低用量ピル。
日本での服用率は2.6%ですが、イギリスでは26.1%と服用率は高いです。フランスは33.1%と、ピルがポピュラーな欧米と比べると日本はピル普及後進国であることがわかります。
英国では低用量ピルは、birth control pillやConbined pillと呼ばれます。
日本では、ピル1か月分で1,600円~2,500円ほどしますが、イギリスではNHSに加入していれば処方箋代も薬代も無料です。
インターネットで購入することもでき、その場合も1か月7£前後(1,000円くらい)と日本より安価です。
低用量ピルについては、以下記事にまとめていますのでよろしければご覧ください↓
緊急避妊薬
日本では緊急避妊薬を使用するためには、医療機関で受診して医師から処方してもらうことが必要となります。
イギリスでは緊急避妊薬(モーニングアフターピル)についても、簡単なカウンセリングと服用方法の説明を受ければ、無料で入手することができます。また、風邪薬と同じように処方箋なしにドラッグストアで購入することもできます。
GPでピルを処方してもらう方法
前提として、NHSに加入済み、GP(かかりつけの診療所・お医者さん)登録が完了していることとします。基本的にNHSに加入している人は医療費無料です。
1.GP予約
登録したGPに受診の予約を入れます。予約方法は、オンライン・電話・窓口に行くなど、いくつかありますのでお好きな方法を選んでください。
私はその時まだGPに実際に行ったことが無かったので、様子見がてらGPのNHS窓口に行ってアポイントメントを取ってきました。(窓口が複数あるGPがありますが、青色のNHSの窓口で対応してもらってください。)
低用量ピルを処方して欲しい事を伝えると、すぐに受診日の調整をしてもらい、翌日電話で受診することとなりました。
予定の時間になれば電話がかかってくるということで、NHSに登録している自分の電話番号の確認をされました。さっと電話番号を答えられるように準備しておくことをおすすめします。
通訳サービスを利用するかどうか、を選択することができます。英語リスニングに自信が無い方でも問題ありません。日常会話と違い、医療専門用語も出てくるため通訳サービスを利用した方が安心かと思います。
2.受診
コロナ対応もあり、診察は電話で行いました。
約束の時間より2時間ほど遅れて、電話がかかってきました。
「診察スケジュールの遅れが発生する可能性があるため、時間通りに診察できないこともある」と事前に伝えられていました。診察当日は、診察前後に予定を入れたりせず、時間に余裕を持っていくことをおすすめします
通訳の方、GP、私の3者通話です。
質問内容は以下の通り
- 低用量ピルを服用したい理由
- パートナーの有無
- 現在低用量ピルを服用しているか、服用している薬はなにか
- 喫煙の有無
- 現在妊娠しているか
- 家族に血栓症や乳がんの人がいるか
- 直近の子宮頸がん検査の結果があるか
電話での問診の結果、
- 血圧測定する必要がある
- 子宮頸がん検査をする必要がある、
ことを伝えられ後日GPへ行くこととなりました。日本で検査した子宮頸がん検査の結果(英語で書かれたもの)があれば、ここで子宮頸がん検査をする必要はなかったようです。
後日、約束の時間にGPへ行き、NHSの窓口にアポイントメントがあることを伝えるとすぐに診察室へ呼んでもらいました。簡単な問診を受けつつ、血圧測定と子宮頸検査(smear test)を受け、10分で終了。その際の検査料も無料でした。
また、無料のNHSの翻訳サービスというものがあります。こちらは問診の予約の際に、利用したいと申し出れば利用できます。
通訳の方(日本人)が、問診に付き添ってくれます。心強いです。
日常英会話は問題なくとも、問診となると知らない医療用語が出てきます。(migraine(偏頭痛)、metrorrhagia(不正出血)、cervical cancer screening(子宮頸がん検査)など)
間違った受け答えをすると厄介ですし、英語力に自信が無く、問診が不安な方は利用した方が安心かと思います。
3か月分の処方箋を最寄りの薬局に送ってくれました。(処方箋をもらったという人もいるので、もしかしたらGPによって異なる?コロナ禍での対応?)
4日後に薬局に行って、名前と住所を伝えれば受け取れるとのこと。ということで手ぶらで帰宅しました。
3.薬局で受け取り
4日後と伝えられましたが、遅延することもあるかと思い5日後に最寄りのドラッグストアへ行きました。
処方箋の有効期限は発行から6か月です。急いで受け取りに行く必要はないようですね。
処方箋コーナーに行き、窓口で薬を受け取りたい旨を伝えると、名前と住所を伝えるだけで低用量ピルをゲットすることができました。
こちらでの薬代の支払いも無く、無料でした。
日本でも承認されている「マーベロン」を処方してもらいました。
一箱に3シート入っています。三か月分ですね。
ぶ厚い取り扱い説明書も箱の中に一緒に入っています。
飲み方・飲み忘れた時の対処も、日本のマーベロンと同じのようです。
処方してもらった3ヶ月分のピルが無くなった場合は、GPまたはNHSに「repeat prescriptionが欲しい」と電話もしくはオンラインシステムで伝えれば、また処方してくれます。
また、6か月おきに、血圧検査・問診(ピルチェック)が必要だそうです。半年おきにGPへ行く必要がありますね。
私の場合、GPに電話して予約を取り、当日血圧検査・問診(pill check)を受けて「repeat prescription」を発行してもらい、また薬局で同じ低用量ピルをもらうことができました。
初回は3ヶ月分でしたが、2回目以降は最大6ヶ月分を処方してもらいました。
日本では高く普及率が低い低用量ピルですが、その他の避妊方法を提案されたり様々なオプションがあるイギリス。さすが進んでいるなぁと感じました(;’∀’)
日本で毎月数千円自費負担でピルを服用していた人にとっては、ピルが無料というのは嬉しいですね。
日本から持ってきた予備が無くなったら、ぜひ現地で処方してもらってください。
ここまで読んでいただきありがとうございました!