カーボディーズFX4Sプラスタクシー, 1988年
赤いバスと並んで、ロンドンの街を象徴する乗り物といえば、黒いタクシー。
FX4Sプラスは、カーボディーズ社が1988年に製造したもので、1958年から1997年までロンドンの街角で活躍したタクシーの典型的な後期型です。
レトロなスタイルが良い雰囲気ですね。
1997年からは、レトロな外観に現代的な機能を盛り込んだTXシリーズが登場します。
2018年には、ハイブリッド電気自動車のタクシーも登場します。
19世紀半ばのロンドンタクシーの運転手は「ザ・ナレッジ」と呼ばれるロンドンの街に関する知識を問う試験に合格する必要がありました。
ロンドンの通りにはほとんど全て名前がついており、その名前を暗記する必要があったというなかなかの高難易度な試験!
最近では地図アプリの普及が進み、Uberのような個人タクシーが出てきたことは、難しい試験を合格した由緒正しいロンドンタクシーの運転手にとってはおもしろくないようです。
ロンドン交通博物館で展示されている、こちらのFX4Sプラスタクシーは、
2007年にスティーブ・サザーランドさんが博物館に寄贈してくれたものだそうです。
スティーブさんは、30年の経歴があるベテラン運転手です。
ロンドンでの認可タクシーは細かい性能基準(小回り、車椅子でも利用できる等)を満たす必要があります。
リアフリー対応車の広告
ロンドンタクシーインターナショナルが制作した、シリーズ初のバリアフリー対応車「FX4W」の利用を促進する広告リーフレット。
背景には、コベントリーの大聖堂があります。
エンバンクメントにあるタクシー運転手のシェルター, 1999年
タクシー運転手に食事や暖を取る場所として、1890年代に初めて導入されたものです。
自家用車を含め、ロンドンの全ての認可車両が、「Public Carriage Office(PCO)」によって管理されています。
PCOは、定期的に違法なタクシーの取り締まりや客引き防止キャンペーンを実施しているようです。
違法タクシーの危険性を訴えるポスター
市長、ロンドン交通局、メトロポリタン警察は、無免許のミニキャブを利用することの危険性を訴えるメディアキャンペーンを実施しています。違法なミニキャブ運転手による性的暴行の件数が劇的に減少したそうです。
ロンドンの認可タクシーは、常にナンバープレートが表示されています。菱形の転写は、免許を持ったミニキャブのフロントガラスに固定されています。
今回その⑧記事はここまでです。
写真・紹介する展示物が多いため、また次回記事に続きます!
その他ロンドンの博物館の記事↓↓