アイリーン・グラス・ライト(The Eilean Glas Light)
1780年代以降、スコットランドのアウターヘブリディーズ諸島にある、スカルペイ島に設置された灯台です。
ルイス島とスコットランド本土の間の海峡であるミンチ海峡を、照らすために設置されました。
リング状のプリズムで構成されたこの灯台のレンズは、ホイヘンス=フレネルの原理で集光します。これにより、レンズを厚くせずに、光の強度と大きさを最大化することができました。
この灯台は、3枚のプリズムが回転しながら水平に広がる3本のビームが特徴なのだそうです。
時計仕掛けのモーターで回転しますが、このモーターは錘(巻き取る装置)で駆動しており、夜間に何度か灯台守が巻き上げる必要がありました。
ウェルズ大聖堂の時計機構(WELLS CATHEDRAL CLOCK)
1392年に作られた世界で3番目に古い時計機構。機械式時計は13世紀後半に発明されましたが、このようなオリジナル機構が残っていることは珍しいことなのだそうです。
600年前から変わらずに、時計が4分の1拍子を刻み、毎正時を打つのを見ることができます。また、毎日11:00-15:00の間は、博物館の説明員が、時計の歴史と仕組みについて説明してくれるそうです。
このウェルズ大聖堂の時計機構は、時計の文字盤があるウェルズ大聖堂の支部の好意で、ロンドンの科学博物館に貸し出されています。
オリジナルダゲレオタイプカメラ
ダゲレオタイプとは、舞台美術家で興行師のルイ・ジャック・マンデ・ダゲールにより発明され、世界初の実用的写真撮影法です。
このダゲレオタイプカメラは、玩具メーカーのアルフォンス・ジルーが製造したもので、販売用の最初のシリーズのもの。こういったカメラのほとんどは、商業的な肖像画、娯楽的で販売可能な景色を作るために購入されていました。
ヨウ素で感光させた銀付き銅版を使用。カメラで露光した後、温めた水銀の皿から出る蒸気で現像します。最後に、強い塩化ナトリウム溶液で画像を固定。
ダゲールがどのようにしてこのような複雑なプロセスを開発したのかは、永遠の謎なのだそう。
物理学者フランソワ・アラゴは、1839年にこの発見を発表し、「物理学、化学、光学の英知を結集しても、この繊細で複雑な操作についていかなる理論も提示することはできない」と発言しています。
このベネチアのリアルト橋の写真は、1841年に撮影されたものです。