イタリア、”水の都”ヴェネツィア。
水路と路地が入り組んだその美しい街並みは、世界遺産に登録されており、”アドリア海の真珠”と呼ばれる世界的に有名な観光地です。
そんなベネチアへ行ってきました!おすすめ観光スポット・見どころ、名物料理・食べ物、ホテル、予算費用など、写真と共に紹介します。
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ベネチアってどんな街?
イタリア北部の都市、”水の都”ヴェネツィア(英:Venice、伊:Venezia)。
独自の政治体制を持ち、各国の商人たちが行きかい、中世にはヴェネツィア共和国の首都として栄えました。
迷路のように入り組んだ運河・橋・路地、街中を行き交うゴンドラや水上タクシーボート。その美しさから”アドリア海の女王”、”アドリア海の真珠”、”水の都”などの異名を持ちます。
ベネチアは、「ヴェネツィアとその潟」として世界遺産に登録されています。
世界遺産の基準は10項目あり、その内6項目は文化遺産、4項目は自然遺産の条件です。
現在、1,000件ほどある世界遺産のうち、文化遺産の6項目全ての条件を満たしているものはたった3件しかありません!そのたった3件のうちの1件がこの「ヴェネツィアとその潟」なのです。
また、美食の街としての側面もあります。
海が近いため海鮮料理が美味しいです。中でも「イカ墨パスタ」はここベネチアが発祥の地だそうです。魚介料理・イカ墨パスタで評判が良いレストランも記事で紹介します。
そしてなんといっても、ベネチア独自の食文化であるバーカロははずせません!
ベネチアの名物であるバーカロとは、「気軽に安く、お酒を飲みながら軽く食べられる場所」のことです。日本でいうところの「立ち飲み居酒屋」でしょうか。お店のカウンターに立って、ワインやカクテルなどのお酒を楽しみながら、軽いおつまみを食べるお店です。
金額が安いのも魅力の1つです!10ユーロあれば、お酒とおつまみを楽しめます。
カウンターには、チーズ・ハム・魚介類・きのこ・揚げ物など、ワインにぴったりなおつまみがいっぱい並んでいます!
ベネチアでは定番のおつまみ(チケッティ)である「バッカラ・マンテカート(Baccalà mantecato)」はぜひ食べたい料理です。ワインに合うような味付けの、干しタラのムースをパンに乗せたもので、ベネチアの郷土料理でもあります。
また、ベネチアの治安については、観光客が多い割には比較的安全な都市です。ヨーロッパの観光地でよく見かける、ホームレス・物乞い・路上での押し売りなどはほとんど見かけませんでした。
観光名所
そんなベネチアの観光名所・見どころ・おすすめスポットをご紹介します。
【世界遺産】ヴェネツィアとその潟
美しい”水の都”であるヴェネツィアの街並み。歩いているだけで観光を楽しめます。
「ヴェネツィアとその潟」という登録名で、ヴェネツィアの中心街にある建築物だけでなく、ヴェネツィアン・グラスで有名なムラーノ島、ヴェネツィアン・レースで有名なブラーノ島も、世界遺産物件として登録されています。
ごみのポイ捨て禁止・飛び込み遊泳禁止・自転車での侵入禁止など、この美しい”水の都”の景観を守るための様々なルールが定められています。
入口が船着き場になっているホテルもありました。
通路は狭いです。ベネチア・カーニバルといった世界中から観光客が押し寄せるイベント時には大混雑します(*_*;
街中を運河が入りくねっており、路地も細いため、車は中心地に入ることができません。そのため、中心地への物資の運搬は、水上ボート・人力の荷車で行っています。
夜も幻想的な雰囲気です。遅い時間も水上タクシーは稼働しているみたいでした。
猫ちゃんをちょくちょく見かけました。美しい世界遺産と猫という、Eテレの世界旅番組のような風景を撮影できます。
街中で楽器演奏されていたりと、陽気な雰囲気です。
【世界3大カーニバル】仮面舞踏会「ベネチア・カーニバル」
イタリアのヴェネツィアで年に一度開催される祭典であり、世界三大カーニバルの1つである「ベネチア・カーニバル(Carnevale di Venezia)」。
イタリア、水の都ベネチアで開催される美しいマスカレードで、美しい街中に、豪華な仮面(マスク)を付けた中世の貴族達が現れます。
キリスト教のお祭りとして世各国で開催されるカーニバルですが、このベネチア・カーニバルは1162年から始まったという、最も長い歴史を持つカーニバルです。
カーニバル開催中は、世界遺産であるベネチアの街中のみならず、飲食店の中にも、仮面と豪華な衣装をまとった「マスケラ(仮面舞踏会参加者)」で賑わいます。
ヴェネチア・カーニバルは、毎年約300万人の人々が来訪するという大規模で世界的に有名なお祭りです。カーニバルの時期のベネチアは、通路が一方通行になるほど混雑します(*_*;
カーニバルの時期に合わせて、ベネチア旅行の計画される場合は、ホテル・レストラン等の早めの予約をおすすめします!
歴史・街の様子・衣装レンタルなど、カーニバルの詳細はこちらの記事で紹介しています↓
カナルグランデ大運河(Canal Grande)
”水の都”イタリア・ヴェネツィアの象徴である運河、カナル・グランデ(イタリア語: Canal Grande)です。
ヴェネツィアの街を二分割するようなS字形で流れている、全長3,800メートルの大運河です。その運河両岸には、12世紀から7世紀にかけて建設された、ロマネスク、ゴシック、バロック、ルネサンスなどの様々な建築様式の建築群が立ち並んでいます。
ゴンドラや水上バスに乗って、カナルグランデ大運河クルーズもおすすめです。ゆっくりとベネチアの街を水の上から見て回ることができます。
水上バスの料金は、1回券は7.5ユーロ、1日乗り放題チケットは25ユーロ。ゴンドラ遊覧の料金は、ゴンドラ1台あたり80~100ユーロです。1人あたりではなく1台あたりの料金なので、タイミング良く他の観光客と相乗りさせてもらえれば安くすみます。
ベネチア・カーニバル開催中は、このカナル・グランデで水上パレードが行われます。昼は華やか、夜は幻想的で、どちらも美しいです!
ゴンドラで水上散歩
ベネチアに来たら是非体験してみたいゴンドラ。
ゴンドラに乗って、水上から世界遺産の街を散策すれば、忘れられない思い出になること間違いなしです。
ゴンドラ乗り場は、ベネチアの至るところで見かけます。
どの乗り場から乗っても相場料金と大きく変わらないと思いますが、今回私たちは、海沿いのフェリーターミナル近くのゴンドラ乗り場で乗りました。
ゴンドラクルーズの料金は、ゴンドラ1台あたり80~100ユーロです。30分のコースをお願いしました。
1人あたりではなく1台あたりの料金なので、タイミング良く他の観光客と相乗りさせてもらえれば安くすみます。
ゴンドラクルーズスタートです!乗り合わせで5人で乗船することに。(1艘に最大6人まで乗船可能)
奇数人数ですが、ゴンドリエーレと呼ばれる漕ぎ手・船頭さんが絶妙なバランスを保ちながらゴンドラが進んでいきます。
ゴンドリエーレはベネチアで約900年以上の歴史がある職業。昔は世襲制だったそうです。現在は、数年の修行・実技と語学の試験に合格して、免許を取得できるそう。
低い橋の下をくぐりぬけて進んでいきます。
ベネチアにはこのような狭い水路にかかる橋が400以上もあるそうです。このような橋が多いため、ゴンドラの上で急に立ち上がるのは大変危険です(*_*;
ベランダに洗濯物を干している家。ザ・観光地という印象があるベネチア。そんなベネチアの生活感あふれる一面もまた良いですね!
ゴンドラからしか見ることができないベネチアの景色がありました。
ゴンドラが行き交う水路には、ゴンドラの標識?のようなものが。独自の交通ルールがあるのでしょうか?
ギリギリの幅の水路を、ぶつかることなく安全運転でゆっくり進んでいきます。
ゴンドラはベネチアの人気観光名物。たくさんのゴンドラ船が行き交い、狭い水路は大渋滞です。それでも事故はなく、交差点では譲り合いながら、スムーズに進んでいきます。
忘れられない一生の思い出になりました!決して料金は安くはありませんが、乗る価値はあります(*’▽’)
リアルト橋
カナル・グランデには4つの橋の1つで、その中でも最も古い16世紀半ばに建設されたリアルト橋(イタリア語: Ponte di Rialto)。「白い巨象」とも呼ばれています。
全長23メートル、幅7メートルの石造アーチ橋で、橋の上にお店が立ち並ぶほどの大きさです。
当初は木造の跳ね橋でしたが、重みで崩壊したり火災にあったりしたため、石造りで再建されました。
リアルト橋周辺は比較的海抜が高く、洪水の被害が少ないことから、この周りに集落ができ商業の中心となったそうです。
橋の上からの景色も素晴らしいです。
サン・マルコ広場
ベネチアの中心地にあるサンマルコ広場(イタリア語:Piazza San Marco)。
ドゥカーレ宮殿やサン・マルコ寺院などの回廊のある歴史的建物に囲まれており、”世界で最も美しい広場”と言われる観光名所です。
周囲には、サン・マルコ美術館(Museo di San Marco)や、サン・マルコ寺院(Basilica di San Marco)、
ドゥカーレ宮殿(Palazzo Ducale)
「有翼の獅子」像と、「聖テオドーロ」像の2本の柱。中世の時代には、この2本の柱の間に死刑執行台が設置されていたそうです。
広場は立派な建造物に囲まれています。
文豪ゲーテが訪れたという最古のカフェ「Cafe Florian(フローリアン)」が、サンマルコ広場で今もなお営業しています。
なんでもカフェラテ発祥のお店だとか…。実際にお茶してきましたので、記事後半グルメ編でご紹介します!
高さ約100メートルの鐘楼(Campanile di San Marco)。尖塔の頂上にある金色の像は大天使ガブリエルを模したものだそう。
鐘楼は頂上まで登ることができ、上からはベネチアの美しい街並みを一望できます。
サン・マルコ寺院
ヴェネツィアで最も有名な大聖堂「サン・マルコ寺院(Basilica di San Marco)」。
聖マルコの遺体を祀るために建てられた、ビザンティン様式の記念建築物です。入り口の上部には聖マルコ像、その下部にはヴェネチア共和国の紋章にもなっている有翼の金獅子が飾られています。
サンマルコ寺院の「内部」「博物館」「パラ・ドーロ(Pala d’Oro)祭壇の金色の背障」など、入場できるエリアごとにチケットがあります。
当日、現地で購入できるチケットの料金は、「内部」入場料は3ユーロ、「博物館」は7ユーロ、「パラ・ドーロ」は5ユーロ。オンラインで事前予約できるチケットは「Skip the line(優先入場)」となっており、当日チケット料金よりもすこし高いです。
今回購入したのは、「内部」入場のオンライン優先入場チケットで、料金は6ユーロでした。
観光名所であるため、寺院の前にはいつも大行列ができています。朝イチで並べば一般入場でも長時間待つことはありませんが、観光の時間が短い場合は優先入場がおすすめです。
内部はこちら。金色モザイク装飾の内装。やや薄暗いです。
旧約聖書『創世記』が描かれた円天井
天井や床を金色が覆いつくしており、薄暗さも相まって独特な輝きです。
ため息橋
16世紀に架けられた、白の大理石の「ため息橋(溜息の橋, 嘆きの橋, Ponte dei Sospiri )」。
ドゥカーレ宮殿の尋問室と、古い牢獄(写真右手)を結ぶようにかけられています。
囚人が独房に入れられる前に見ることができる、最後のヴェネツィアの美しい景色ということで、囚人がため息をつくということから「ため息橋」という名がついたそうです。
「日没時に恋人同士が、ゴンドラに乗ってこの橋の下でキスをすると、永遠の愛が約束される」なんていうロマンティックな地元の言い伝えもあるそうです。ゴンドラ遊覧の定番のコースになっています。
ベネチア独自の食文化「バーカロ(Bacaro)」
地元の人たちから愛される、ベネチア独特の食文化「バーカロ(Bacaro)」。
バーカロとは「気軽に安く、お酒を飲みながら軽く食べられる場所」のことです。
日本でいうところの「立ち飲み居酒屋」でしょうか。お店のカウンターに立って、ワインやカクテルなどのお酒を楽しみながら、軽いおつまみを食べるお店です。
金額が安いのも魅力の1つです!10ユーロあれば、お酒とおつまみを楽しめます。
1つのお店に長居するのではなく、軽く食べて飲んで数件まわるのがベネチアスタイルの楽しみ方とのこと。はしご酒を楽しみましょう!
カウンターには、チーズ・ハム・魚介類・きのこ・揚げ物など、ワインにぴったりなおつまみがいっぱい並んでいます!
物価高騰を受けている現在でも、ワイン1杯、2ユーロ3ユーロほどと、ヨーロッパの飲食店とは思えないほどグラスワインが安いのも魅力的です。
朝9時から営業しているバーカロもあり、朝からワインをいただく朝呑みが楽しめます。
おすすめ・評判が良いお店、マナー、注文方法、ぜひ飲むべき現地のお酒、食べるべきおつまみなど、
こちらの記事で紹介しています↓
ムラーノ島(Murano)
ベネチア本島の北東にある「ムラーノ島(Murano)」。本島から水上バスで15分ほどの距離にあります。
世界的に有名な工芸品「ヴェネツィアン・グラス」を生産しています。13世紀からという長い歴史を誇るベネチアンガラス製造は、島内にある200軒ものガラス工房で現在も続けられています。
鉛を使わないソーダ石灰石で作られており、温かみのある優しい透明感が特徴です。
その昔、原材料や燃料を自国で産出できない土地柄であるヴェネツィア共和国は、ガラス製造の技術が他国に漏れることを恐れた結果、強力な保護政策を取りました。
その保護政策が、全てのガラス職人・ガラス工房のムラーノ島への強制移住です。職人やその家族、販売者を島に住まわせ、島から逃げ出した者には厳しい罰が与えられました。
強制移住させられ、逃亡したら死刑なんて厳しすぎる(;’∀’)
この政策のもう一つの狙いとして、「火を扱うガラス工房を離島に集約することで、本島での火災を防ぐ。」という狙いもあったそうです。
ブラーノ島(Burano)
ベネチアから船で約45分の距離にある、人口3,000人ほどの小さな島「ブラーノ島(Burano)」。
カラフルな街並みと漁業、そしてヴェネチアン・レースで有名な島です。
漁から帰ってきた漁師が、冬の濃い霧の中でも自分の家を見つけやすいように、とカラフルな家が建つ街並みになったそうです。
世界的に有名なヴェネツィアン・レース(Venetian lace)は、16世紀ごろからベネチアで発展したレースの総称。
レース編みのお店や貴重なレースが展示された「レース博物館」などがあり、ハンドメイド好きな方におすすめです。
グルメ、ホテル
今回その①記事では、ベネチアの観光名所を紹介しました。
次回以降の記事では、
- ベネチア発祥!イカ墨パスタの評判が良いレストラン
- 人気老舗パスティッチェリア(お菓子屋さん)
- ベネチアのホテル
などを紹介します!
ここまで読んでいただきありがとうございました。
ホテルやかかった旅費についてはその③記事で紹介しています。
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