ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)①

イギリス
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入り口入ってすぐの様子。内装の美しさ・天井の高さに圧倒されてしまいます。

 

 

 

美しいカフェ「The V&A Cafe」

軽食と飲み物で、休憩できるカフェもあります。なんとこちらV&A博物館にあるカフェは、1868年にオープンしたという世界初の博物館併設カフェ

ジェームズ・ギャンブル、ウィリアム・モリス、エドワード・ポインターがデザインした豪華な内装の客室は、ビクトリア朝時代のデザインが施されています。

 

The Gamble Room

芸術家であったゴドフリー・サイクスが晩年にデザイン、弟子のジェイムズ・ギャンブルが仕上げた、豪華なタイルで覆われた「ギャンブルルーム」。

壁や大きな柱には、陶器に釉薬を塗って作られた、色とりどりのマジョリカタイルと呼ばれるタイルが貼られています。

 

 

 

大きな柱には、キューピッド・ゾウ・ラクダの彫刻が施され、天井には、エナメル鉄板が使用されています。

 

この天井版は、豪華な装飾という役割だけでなく、掃除しやすく衛生的で防火性も高いという実用面の役割も果たしています。

ヴィクトリア朝時代は、この博物館があるサウスケンジントン周辺はまだまだ田舎。馬が引く消防車が、サウスケンジントンにたどり着くまでには時間を要するという事情がありました。

タイルやエナメル鉄板、火や蒸気、食べ物の臭いに強く、掃除のしやすい素材が選ばれており、耐火性能を重視して作らたのも納得です。

 

 

ギャンブルルームの奥にはステンドグラスの窓があります。

 

 

 

The Poynter Room

 

 

ギャンブルルームの東側には、肉などをを焼くための、この小さなグリルルームがありました。

画家のエドワード・ポインターがデザインしたこの「ポインタールーム」は、中央のギャンブルルームとは違った雰囲気があります。

壁にはギャンブルルームと同様に、壁には釉薬のかかった陶器タイルが使用されています。このタイルは、国立芸術訓練校(National Art Training School)の、婦人陶芸特別クラスに通う女学生が描いたものなのだそう。

 

 

ポインタールームには、波模様や花や孔雀のモチーフなど、東洋の文化が感じられるようなデザインが施されています。

上部の壁には、月や季節がデザインされたタイルが並び、その下にヴィーナス、メデイアなどの古典文学に登場する女性の肖像画の中に、果物や花がちりばめられています。

 

 

 

The Morris Room

 

ヴィクトリア朝時代を代表するデザイナーであり、イギリスの詩人ウィリアム・モリスがデザインした「モリス・ルーム」。

今では「モダンデザインの父」とも呼ばれるウィリアム・モリスですが、この部屋のデザインを依頼された当時はまだまだ無名の新人デザイナーだったそうです。

モリスは、友人の建築家フィリップ・ウェッブと画家エドワード・バーン=ジョーンズの協力を得て、装飾を施しました。

 

 

この部屋は、オリーブの枝を描いた石膏のレリーフと、ウサギを追う猟犬のフリーズで取り囲まれています。中世や教会のさまざまな資料からインスピレーションを受けて、家事をする中世の女性のイメージが使用されています。

モリスとウェッブが共同で手がけた天井は、幾何学模様と花の唐草模様で覆われ、濡れた漆喰に直接刺繍が施されています。

ボトルガラスでできた窓はウェッブが考案し、ステンドグラスの人物はバーン=ジョーンズがデザイン。ウェッブの設計メモによると、この部屋の深いフォレストグリーンのオークの羽目板は、本来は青色を基調としたものだったそうです。

 

 

息を吞むような美しさで豪華な内装のカフェですが、食べ物・飲み物のお値段は、スタバで飲食するのとそんなに変わらないくらいです。

標準税率20%と、外食は割高なロンドンということを踏まえると、かなりコスパの良いカフェかと思います!

 

 

スコーン、クロワッサン、ケーキ各種がありました。飲み物も、コーヒー・紅茶・ジュースなど幅広く用意されています。

スコーンがハンバーガーぐらい大きいです!

 

 

朝の早い時間だったせいかパン・ケーキ類ばかりでしたが、お昼時になると、パイやキッシュ、サラダなどの食事も提供されます。

 

 

カフェの配膳のおぼんが、ウィリアムモリスデザインの柄です!

 

 

スコーンは4£ほど。

たっぷりとロダスのクロテッドクリーム、そしてチップトリー(Tiptree)のストロベリージャムがついてきます!

チップトリー(Tiptree)のジャムは、1885年に製造を開始して以来、130年以上も受け継がれる伝統のレシピに基づいて作られています。

自家農園と信頼できる農園で収穫された果実を原料として、合成着色料や香料、保存料はほとんど使用せず仕上げられています。

1911年、英国王ジョージ5世から英国王室御用達の栄誉を授かりました。

 

スコーンが美味しい!!!

スコーンはサクサク・フワフワ・しっとり!バターの良い風味が口と鼻いっぱいに広がります!

 

英国本格クロテッドクリームと、王室御用達のジャムで、美味しいスコーン。

そしてこの美しいカフェで頂けることを考えると、4£(600円)はかなりお値打ちなのでは?(*’▽’)

高級なホテルラウンジのアフタヌーンティーを予約せずとも、本格的かつ絶品スコーンがここで食べられます!イギリス観光の際はぜひ!

 

 

チョコレートケーキ。かなり甘い!苦いコーヒーと一緒に食べたいケーキです。

 

飲み物はコーヒーと紅茶を注文しました。

 

 

 

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