ギルド制
中世以降、ヨーロッパの大都市では、職人はその地域の工芸ギルドに所属しなければ、取引・製造をすることができませんでした。
ギルドは組合員の独占権を守り、その見返りとして、職人には高い技術が要求されました。特に、16世紀の南ドイツのギルドは強い影響力を持っていました。
16世紀半ばには、ミュンヘン、ウィーン、アウグスブルクなどの都市で、金属加工や鍛冶屋のギルドから分離して、時計製造に特化したギルドが設立されました。
そのギルド内での規則は様々で、アウグスブルクでは、まず職人のもとで3年間見習いをしなければ、時計を作ることはできませんでした。
厳しい規則の元で修業をし、高いクオリティを求められる環境が、時計製造における品位、品質、製造技術に大きな進歩をもたらしました。
天文時計とオートマトン・モンストランス・クロック, 1625年
ドイツのアウクスブルク市で製作されたもの。当時のアウクスブルク時計師組合の規則に準拠して作られているそうです。
12時間表示の文字盤の上に自動人形が乗っています。文字盤の外側のリングは年カレンダーで、各日ごとに聖人の名前が記されています。
スチール製の針は分、金色の針は時間と月齢を表しています。時計の裏側には、曜日と月が表示されています。
日時計, 1630年
分数を表示できるようセットされた、非常に質の高い水平方向の日時計。「Elias Allen fecit」のサインがあります。
膨大な展示物・展示アリアがある、ロンドン科学博物館(Science Museum)。
入場料無料なので、少しずつ通って他のエリアも紹介できるようになりたいと思います。
次回、「時計編その②」の記事に続きます!
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