天才レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた、世界的に有名な絵画『最後の晩餐』。
イタリア・ミラノ旅行で、『最後の晩餐』の見学ツアーに参加してきました。
英語の見学ガイドツアーの内容、料金値段、予約、場所など、作者であるレオナルドダヴィンチについてなど…写真と共に紹介します!
レオナルド・ダ・ヴィンチ
芸術・美術に興味が薄い人でも、聞いたことがある名。天才レオナルド・ダ・ヴィンチ。
ルネサンス期を代表するイタリアの芸術家です。
レオナルドダヴィンチの作品の例として
ロンドンのナショナル・ギャラリーにある『岩窟の聖母』
パリのルーブル美術館にある『モナ・リザ』
ルーブル美術館については、以下の記事で紹介しています↓
歴史上最も多才だったといわれる彼は、
芸術家でもありながら、科学者、建築家、占星術師、数学、幾何学、物理学、航空力学、解剖学、動物学、植物学、天文学、土木工学etc.などと、
幅広い分野において、業績・手稿を残しています。
レオナルドダヴィンチが暮らしていたミラノには、レオナルド・ダ・ヴィンチの生誕500年を記念して作られた国立博物館「レオナルド・ダ・ヴィンチ記念国立科学技術博物館」があります。
一番の見どころは、記念館(入口のある建物)の2階にあるレオナルド・ダ・ヴィンチ・ギャラリーです。
ヘリコプターや城壁を攻撃するための装置など、天才「レオナルド・ダ・ヴィンチ」関する資料・設計図・模型などが展示されています。
歴史上最も多才だったといわれるレオナルドダヴィンチ。油圧のこぎり、飛行機、戦車など、彼が描いた図面から再現された数多くの展示品が並んでいます。
こちらの記事で詳しく紹介しています↓
最後の晩餐がある教会
そんなレオナルドダヴィンチの著名な作品『最後の晩餐』がある教会「サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会(イタリア語: Chiesa di Santa Maria delle Grazie)」。
イタリア・ミラノにあるカトリック教会の聖堂です。教会の敷地内の修道院内の食堂の壁画が「最後の晩餐」。
「レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』があるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会とドメニコ会修道院」としてユネスコの世界遺産に登録されています。
「最後の晩餐」の見学は完全予約制で、事前予約が必要です。三ヶ月前から予約を受け付けていますが、すぐに売り切れになるので、ヨーロッパの観光・入場施設の中でも最も予約困難と言われています(;’∀’)
予約のキャンセルがあれば当日券も販売されますが、こちらも朝から行列です。
チケット料金は大人一般15ユーロ、18歳以下は無料です。なお、閲覧時間は15分に限られています。
見学ツアー
今回は、最後の晩餐の見学ツアー「Milan: Da Vinci’s Last Supper Guided Visit」に参加してきました。美術史ガイドによる、英語でのツアーガイド付き。
所要時間は1時間。チケット料金は、60ユーロ/人。2か月前から予約しました。
一般チケットの場合、長い行列に並ぶ必要がありますが、見学ツアーは指定の時間ぴったりに優先入場することができます。一般チケットと比べると料金は高いですが、その分の価値はあるようです。
当日は、身分証明としてパスポートを持参する必要がありました。
これの本人確認は、チケットの転売防止策でもあるそうです。申し込み時の名前とパスポートの名前が、1文字でも違ったら本人確認できないそうなので、申し込み時は誤字が無いようお気を付けください!
教会の前で、ツアーガイドと合流して、いざ受付へ。
教会の前には、たくさんの団体客が。たくさんの代理店が「最後の晩餐」ツアーを開催しているようです。
中には、小学校の社会科見学・修学旅行?のような団体も。小さい頃から本物の芸術に触れることができるとは羨ましいですね…。
最後の晩餐がある部屋へ行く前にの廊下には、展示資料がずらりと並んでいます。
レオナルドダヴィンチの作品『最後の晩餐』は、こちらの教会、サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院の食堂の壁に描かれた作品です。
通常、このような壁に絵を描く場合はフレスコ技法が用いられるそうですが、『最後の晩餐』は乾いた漆喰にテンペラで描かれています。
フレスコ画は乾燥してしまうと書き直しができないため早く描く必要があり、塗り重ねができません。レオナルドダヴィンチはこれを嫌い、テンペラ技法を採用しました。
しかし、レオナルドダヴィンチが用いた絵画技法テンペラは、卵を接着剤として顔料を定着させる技法。つまり、湿気・温度変化に弱いのだそう。
そして描かれた壁がある場所は”食堂”…調理の湯気・湿気にさらされる環境です。それゆえに、『最後の晩餐』は”最も損傷が激しい絵画”と言われています。
修復は、20年以上の歳月をかけて行われました。
「最後の晩餐」がある部屋に入る前に、ツアーガイドさんが、
キリスト教における「最後の晩餐」のシーンについて、レオナルドダヴィンチの生涯・残した作品についてなど、観賞前に必要な基本知識を説明してくれます。
『最後の晩餐』は、キリスト教新約聖書に記されている「12使徒の中の一人が私を裏切る」と、キリストが予言した時の情景が描かれた作品です。
未完成の作品が多いレオナルドダヴィンチの作品の中で、数少ない完成した作品の1つなのだそう。
レオナルド・ダ・ヴィンチにとって、デッサン・メモは研究・分析に欠かせないものであり、彼の柔軟な思考を表現するための効率的な手段でもありました。
数多くのデッサンを残しています。彼の解剖学的なデッサンには、建築図面に使用される技法を用いられているそうです。
さて、やっと私たちが部屋に入れる順番がまわってきました。世界的に有名な名画とご対面です!
「最後の晩餐」があるこの部屋に居られる制限時間はたったの15分。みなさん急いで写真撮影しています。(フラッシュ撮影や動画撮影はNG)
縦420㎝×横910㎝。床から2mほどの高さにあります。
1494年から1498年ごろに描かれました。遅筆で有名なレオナルドダヴィンチにしては、3年間という速いペースで描き上げた作品です。
一点透視図法を用いて、部屋の全体が立体的に、奥方向へと広がって見えるよう描かれています。一点透視図法の消失点は、中央にいるキリストの右のこめかみの位置。釘を打った跡があるそう。
作品のすぐそばには、作品の解説がありました。15分間しか時間がないため、みなさんじっくりと絵を観るのに忙しく、解説を読み込んでいる人は少ないように感じました。
照射されている照明は、作品がダメージを受けないような特別な照明器具だそうです。
上方にある紋章・花綱が描かれたリュネット(半月形の装飾)もレオナルドダヴィンチによって描かれているそうです。
作品の左端から順に、近くで撮影してみました。
左から、バルトロマイ、小ヤコブ、アンデレ、ユダ、ペテロ、ヨハネ、そして中央にイエス。
ユダは裏切りの代償としての銀貨30枚が入った袋を握っています。
イエスの右には、トマス、大ヤコブ、ピリポ、
マタイ、タダイ、シモン。
『最後の晩餐』がある正面反対側の壁にも絵がありました。
ルネッサンスのイタリア画家ドナート・モントルファノのフレスコ画『キリストの磔刑』。
描かれている人物の一部分が、レオナルドダヴィンチによって描かれたものだと言われています。
部屋を出た先にも、展示コーナーがありました。
修復の経緯についての説明。
20世紀を代表する修復の専門家たちが、『最後の晩餐』の修復に携わっています。
温度・湿度・入館者制限などの、現代では当たり前となっている美術品の徹底した保存管理は、このような修復の努力の賜物なのですね。
以上、世界的に有名な絵画『最後の晩餐』見学ツアーの紹介記事でした。
イタリア・ミラノ旅行の際はぜひ予約して行ってみてください!
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