蒸留所見学(Glenkinchie Flavour & Cask Experience)
自然との調和を大切にしている印象で、建物の中では至る所で花を見かけました。売店については記事の最後で紹介します。
見学開始の時間になると、鐘が鳴らされました。
この鐘は、かつてこの蒸留所の終業を知らせる合図として使われており、労働者にとっては仕事後のウイスキーを楽しめる合図でもあったそうです。
かつてグレンキンチー蒸留所は生産停止して他の工場に転用されていましたが、1880年代からウイスキーを再稼働し現在に至ります。
現在グレンキンチー蒸留所はディアジオ(Diageo)社が所有しています。ディアジオ社は英国の酒造会社で、ジョニー・ウォーカーの他の主な製品は、ビール「ギネス」、ウォッカ「スミノフ」、ジン「タンカレー」などなど、世界的に極めて有名です。
大まかな歴史を学んだあとは、プロジェクションマッピングされたテーブルが印象的な部屋に移動しました。
ここではスコッチウイスキーの全体感やグレンキンチーの立ち位置についてビジュアル的に学びました。現在ディアジオ社が所有していることもあり、同社の他の製品もしれっと紹介されていました…笑
一通り説明を聞いたのち、ウイスキーの香りを楽しむ時間が始まりました。
まるで香水の香りを確かめるように、小さな紙片(ムエットというそうです)にウイスキーを吹きかけてもらいました。
紫色のライトのもと、密室にて集団でにおいをかぐ…どことなく犯罪行為をしているような気分になりましたが、完全に合法なのでご安心ください。笑
今回体験したウイスキーは3種類。いずれも世界で一番売れているブレンデッドウイスキー、ジョニー・ウォーカー(Johnnie Walker)のキーモルトとして使われているウイスキーでした。
キーモルトとは、ブレンデッドウイスキーをブレンドする際にに中核となるシングルモルト(単一蒸留所で作られる大麦麦芽を原料とする)ウイスキーです。
以下、香りの感想です。(※当然人によって感じ方は異なります)
ローランド地域のグレンキンチー(Glenkinchie)蒸留所 →ナッツとハチミツの良いとこどりような香り。
ハイランド地域のクライヌリッシュ(Clynelish)蒸留所 →パイナップルのようなトロピカル系の香り。
スペイサイド地域のカーデュ(Cardhu)蒸留所 →洋ナシのようなさわやかな香り。
ウイスキーの香りの違いを楽しんだ後は、ウイスキーの製造工程の全体感をジオラマで学びました。発酵槽や蒸留器などなど完成度が高く、全体感をつかむにはもってこいの展示でした。
ウイスキーの製造工程はざっくり『精麦→糖化→発酵→蒸留→熟成』。こちらの記事にてまとめております↓