音楽の都、オーストリア・ウィーン。
そんなウィーンのおすすめのお土産をまとめてみました。
定番のザッハトルテ、モーツアルトのチョコレート、コーヒー、貴腐ワイン、バイオリンリキュールなど…ばらまき菓子・スーパーで気軽に買えるものまで、実際に購入・実食してみての感想と共に紹介します。
ザッハーの「ザッハトルテ」
オーストリアといえば、世界的にも有名な名物ザッハトルテ。
チョコレート味のバターケーキを作り、アンズのジャムを塗った後に、表面全体を溶かしチョコレート入りのフォンダン(糖衣)でコーティングしたケーキ。チョコレートケーキの王様ともいわれています。
お土産ショップでは、いろんなメーカーのザッハトルテを見かけます。意外と日持ちするのでお土産におすすめです。
特に有名なのは、ホテル&レストラン「ザッハー(Sacher)」のザッハトルテと、「デメル(DEMEL Vienna)」のザッハトルテです。2大ザッハトルテとして有名です。
レシピの違いは、一方はアンズ(アプリコット)のママレードが入っており、もう一方は入っていません。
ちなみに、2大ザッハトルテと言われる裏には「トルテ戦争」と呼ばれる、このような背景があります。
料理人フランツ・ザッハが宮廷で出すスイーツとして考案したのがザッハトルテの始まりです。後に次男のエドゥアルトがホテル・ザッハーを開業し、ザッハトルテはそのレストランとカフェで提供されるようになりました。
しかし、その後にホテル・ザッハーが財政難に陥った際に、ウィーンの王室ご用達のケーキ店「デメル」が資金援助を申し出ます。その際に、対価として創業当初から門外不出だったザッハトルテのレシピを公開&ザッハトルテの販売権を渡してしまいます。
ホテル・ザッハー側が、デメルを相手取り商標使用と販売の差し止めを求めて裁判を起こし、双方の証人として何十人もの歴史家や料理研究家が登場して「正統な」ザッハトルテとは?について証言しました。
そして、10年に及ぶ裁判の結果、1962年に審判。「双方にザッハトルテの販売を認める、しかしオリジナルの標示はどちらか一方に限ること」という判決が下ったそうです。
今回、購入してみたのは、ホテル&レストラン「ザッハー(Sacher)」のザッハトルテです。
ウィーンの店舗の様子はこちら。シャンデリアという豪華な内装です。
本場ウィーンのカフェでザッハトルテを食べてきました。その様子はこちらの記事で紹介しています↓
また、YouTube動画でも紹介しています。
2大ザッハトルテのカフェは大人気で行列ができています。土日に訪問する際は事前予約をおすすめします。
空港の売り場にも、特設販売コーナーがある人気商品です。
有名店の名物ザッハトルテとだけあって、お値段はそれなりにしますね(;’∀’)
1辺4センチほどの立方体のケーキが3つ入りで、22.9ユーロ(約3,000円)です。ホールサイズもあります。色んなサイズの商品があるのは嬉しいですね。
ホールサイズは57.9ユーロ(約7,800円)です。
ザッハトルテの上には、「ホテル・ザッハー・ウィーン」の文字が入っています。
チョコレートと甘酸っぱいアプリコットジャムの相性が良く、ただの甘いチョコレートケーキではありません。
洋酒の風味がしっかりとしているため、子供ウケは良くない味かもしれません。大人向けのチョコレートケーキ、といった感じ。コーヒー、甘口ワインと一緒にいただきたいです♪
モーツァルト ミニクーゲルチョコレート
音楽の都、オーストリア・ウィーン。かの有名な世界的音楽家モーツァルトは、オーストリア出身です。
そのモーツァルトがデザインされたパッケージクーゲルチョコレートです。オーストリアお土産の定番商品です。
空港のお土産売り場でなくとも、街中にあるスーパーでも売っています。街中スーパーで買った方が少し安いです。
サイズ展開は幅広く、小さいものもありますので、ちょっとしたお土産にぴったりです。20個入り8ユーロほどの大容量サイズもありますので、バラマキ菓子に最適。
マジパンクリームとヘーゼルナッツクリームをダークチョコで包んだ、丸くてかわいいチョコレートです。
こちらのモーツァルトチョコレートは、モーツァルトオーケストラコンサート会場で来場者に配られていました。
ハインドル シシィチョコレート
オーストリアのチョコレートショップ、ハインドル(hiendl)のチョコレート菓子「ハインドル シシィチョコレート」。
1953年創業のオーストリア最大のお菓子業者で、シュテファン大聖堂の目の前にある店舗はウィーンの観光ガイドブックにも載っているほど有名です。
シシィとは皇妃エリザベートの愛称で、ウィーンの人々から今なお親しまれている愛称です。
徳川将軍家の世子の幼名「竹千代(たけちよ)」みたいなものでしょうか。
チョコレート一つ一つに、肖像画がデザインされています。オーストリアっぽいお土産で、個包装されているので、こちらもバラマキ菓子におすすめです。
なめらかなミルクチョコレートで包んだ、程よい酸味のあるアプリコットフィリング。チョコレートの老舗ハインドル社の伝統の味です。
マンナー(マナー)のウエハース(Manner Waffeln)
オーストリアのお菓子メーカー「マンナー、マナー(Manner)」のウエハース「マンナーシュニッテ(Mannerschnitte)」。こちらもオーストリアのお土産の定番です。
1890年シュテファン寺院の横に1号店が誕生して以来、観光客だけでなくオーストリアの人々にも愛されて続けています。
ピンクの包装が目立つので、お土産ショップですぐに目につきます。
サクッと軽い食感にウエハースに、たっぷりと挟まれた甘いヘーゼルナッツのクリームが美味しいです。海外のチョコレート菓子は甘すぎるイメージがありましたが、こちらはナッツの風味が香ばしくて美味しいです。
コーヒーとの相性はぴったり。美味しすぎて気に入ってしまい、イギリスに帰国してからも通販で注文し、オーストリアに旅行に行く知人にはお金を渡して買ってきてもらうほどです!
持つと、ずっしりとした重みがあります(;’∀’)それだけたっぷりとクリームが挟まっているということでしょうか。
味の種類は豊富で、レモンクリーム、コーヒークリームなど、いろんな味の商品が展開されています。このような、4種類が一つのボックスに入った商品も。
こちらは個包装で嬉しいですね。
ココナッツ味や、
全粒穀物で30%レスシュガーものなどがあります。
個包装ではないタイプの、大容量サイズはちょっとお得です。
このようにそのままたっぷり入っています。イギリスで食べた時は、日本に比べて空気が乾燥しているため、湿気ることなくゆっくり食べきることができました。「美味しいから、開封したらすぐに食べきっちゃうぜ」という場合は、こちらの大容量パックの方がおすすめです。
ウィーンの駅には、でかでかと広告が貼られています。
スパークリングワイン「キューベ・クリムト」
「キューベ・クリムト スパークリングワイン」。オーストリア・ウィーンの画家、グスタフ・クリムトの絵「接吻」がラベルにデザインされたスパークリングワインです。
モーツァルトチョコレートに並ぶ、定番のオーストリアお土産です。
750mlボトル、14.9ユーロ(約2,000円)でした。
彼の代表作の絵画には「接吻」「ユディトI」があります。
「美術史上最高のエロチシズムの巨匠の一人」と呼ばれるオーストリアを代表する画家です。
グスタフ・クリムトは初期の仕事を除き、肖像画は女性しか描きませんでした。赤裸々で官能的なテーマを描くクリムトの作品は、甘美で妖艶なエロスと同時に、常に死の香りが感じられる(若い娘の遺体を描いた作品もある)ものと言われています。
箱・ラベルのデザインだけが良いのではなく、スパークリングワインそのものも◎。辛口の味わいはお酒好きの人でも満足できるものかと思います。
貴腐ワイン「クラッハー(Kracher)」
貴腐ワインとは、「貴腐ブドウ」という極めて糖度の高いブドウを原料に造られた甘口ワインのこと。
貴腐ブドウは、果皮がボトリティス・シネレア という菌に感染することによって糖度が高まり、芳香を帯びたブドウです。
栽培するのが難しい特殊な葡萄で作られており、ワインの帝王と呼ばれるほど希少なものだとか。
オーストリアを代表するワイナリーであるクラッハー家は、「世界三大貴腐ワイン」に並ぶ貴腐ワインの世界的生産者です。
インターナショナルワインチャレンジ「Sweet wine maker of the year」を、8回受賞する快挙を成し遂げました。
オーストリアとハンガリーにまたがる世界遺産ノイジードラー湖周辺は、貴腐ワインの醸造地があることでも知られています。
ノイジードラーゼー湖による、世界でも他には見られない特殊な気象条件が、高貴な甘口ワインを造るための貴腐「ボトリティス菌」が発生する理想的な条件なのだそう。
クラッハー家のブドウ畑の起伏・土壌の条件が、ブドウの生育・ボトリティス菌の質に大きな影響を及ぼしています。
そんな名門ワイナリーの貴腐ワイン「クラッハー ベーレンアウスレーゼ キュヴェ(Kracher Beerenauslese Cuvée)」。ボトル1本、16.5ユーロ(約2,200円)。
アプリコットや蜂蜜といった力強くコクのある風味です。
アイスワイン
貴腐ワインと並ぶ甘口ワインの最高峰、アイスワイン。
アイスワインは、ブドウが樹上で凍結した状態の時に収穫し、凍ったまま圧搾して造られる甘口のデザートワインの一種です。
ドイツのフランコニア地方で生まれたとされるアイスワインは、偶然が重なって生まれたことで奇跡のワインとも呼ばれます。
冬のある日、ブドウ畑が予想外の霜に襲われ、収穫前の完熟したブドウが凍結してしまうという事態に。本来であれば破棄するブドウですが、もったいないという理由でその凍結したブドウでワインを造ってみたところ、芳醇な香りのする極甘口のワインができたそうです。
こちらの「Weingut Esterházy (エスターハージー)」のアイスワイン。
ワイン造りの技術・伝統は、250年以上にわたってエスターハージィ家に受け継がれてきました。
17世紀後半には、オスマントルコ軍と戦う兵士に対しワインを存分に振る舞い、勝利したのは「美味しいエスターハージワインのおかげ」とまで言われています。
オーストリアを統治していたマリア・テレジアは、エスターハージーのワインを高く評価したという逸話も残っており、あのマリア・テレジアも愛したオーストリアワイン「エスターハージー」としても名高いです。
ボトル1本、41.9ユーロ(約5,600円)でした。甘みと酸味のバランスがとれており、甘口ながらスッキリとした味わいです。
おすすめの飲み方としては、よく冷やして、華やかな香りを楽しめるように大きめのグラスに少量を注ぐというもの。温度が上がると香りがさらに広がり、香りの変化を楽しみながらゆっくりと味わうのがおすすめです。
フレッシュフルーツ、アイスクリーム、ソフトな白カビチーズやブルーチーズとも相性が良いです。
バイオリンリキュール
モーツァルトの生誕地、オーストリア・ザルツブルグにある、リキュールメーカーであるNANNERL(ナンネル)は、バイオリンの形のおしゃれなボトルのお酒で有名です。
こちらは、110mlボトル、4.9ユーロ(約660円)です。
音楽の都であるオーストリアのお土産にぴったりのデザインです。飲むだけでなく、飾って楽しむこともできます。
こちらはアプリコットリキュールが入っていますが、他にもいろんな種類のリキュールが入った商品があります。(ブランデーも)
モーツァルトチョコレートリキュール
こちらも定番のオーストリアお土産、チョコレートリキュール「モーツァルトチョコレートクリーム(Mozart Chocolate Cream)」。
50ml、4.7ユーロ(約630円)です。
上品なクリームリキュールです。アルコール度数は17%。「サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション」で最優秀金賞を受賞しています。
「どうせオーストリアの偉人モーツァルトにあやかっただけの商品では?」と思っていたら、なんとこちらのリキュール、製造工程の中でモーツァルトの音楽を聴かせて造られているそうです!(;’∀’)(笑)
超音波に関する研究を経て、高周波数が製造の最終撹拌工程において最適な状況を作りだす方法を発見しました。
現在、モーツァルトチョコレートリキュールの製造の最終工程(熟成)において、特製のラウドスピーカーでモーツァルトの音楽を2晩にわたって聴かせています。
サントリーホームページより<https://www.suntory.co.jp/wnb/mozart/story/index.html>
贅沢な(?)リキュールですね…。
寒い冬には牛乳などで割ってホットカクテルにしていただきます。サントリーのホームページには、おすすめのカクテルレシピがいくつか紹介されています。
カクテルにするのはもちろんいいですが、アイスクリームにかけて食べたり、お菓子作りにもおすすめです。
コーヒー
カフェ文化が文化遺産な街”ウィーン”では、カフェもコーヒーの種類もたくさんあります。
市民には「コーヒーとカフェの文化」は強く根付いています。スーパーには国内・国外のコーヒーブランドの商品がずらりと並んでいます。
ウィーンのカフェ文化や、おすすめカフェ紹介はこちらの記事に↓
ウィーン1区旧市街にある高級食品スーパー「Julius Meinl」のブランド商品の人気コーヒー。
「このコーヒーを飲み始めたら他のコーヒーには戻れない」なんて言う人もいるほど。スーパー「Julius Meinl」以外のスーパーチェーンでも販売されています。
こちらは「イリーコーヒー(illy)」。日本でも目にすることがあるコーヒー豆です。
香り・味が強めなので、濃いめのブラックコーヒー、エスプレッソを楽しみたい方におすすめです。ウィーンの街中には「illy」系列のカフェが数多くありますので、店舗で飲んでみて気に入ったものを買って帰ることもできますね。
缶詰で密封されています。
ヘーゼルナッツクリームのウエハースとよく合います。
ちなみに、ウィーン発祥のコーヒーで有名なウィンナーコーヒーは、国外の人が名付けた名前だそうです。
ウィーンのカフェのメニューにはウィンナーコーヒーはありませんのでご注意ください(*_*)
アインシュペンナー(Einspänner)と呼ばれる、ダブルエスプレッソにたっぷりとホイップクリームを乗せたものが、おそらく日本人がイメージするウィンナーコーヒーに近いかと思います。
ハーブソルト
こちらは、アルプスのバート・イシュル産の塩。
オーストリアのザルツカンマーグート地方では古代から岩塩の採掘が行われてきました。湖畔に佇む町並みの美しさで世界遺産にも登録されているハルシュタットには、世界最古の岩塩坑があります。
アルプスの塩は、お土産売り場でなくともスーパーで簡単に手に入ります。サラダにかけるだけでも十分に美味しくておすすめです。
以上、オーストリア・ウィーンのお土産紹介記事でした。
その他にも、ハプスブルク家の紋章のストラップといったハプスブルク家関連商品や、スワロフスキーなど、オーストリアらしいグッズもたくさんありました。
ぜひ、お気に入りのお土産を見つけてみてください♪
YouTube動画で、オーストリア・ウィーン旅行の観光名所・グルメ・ホテルなどを紹介しています。よろしければご視聴・チャンネル登録をお願いいたします(^^)/