たくさんの種類のクラフトビールやリアルエールがあるイギリス。
そんなイギリスで開催される、秋のハロウィンビアフェスティバルに行ってきました。ビールの種類は100種類超!
チケット料金・会場の様子・ビールについて、写真と共に紹介します。
Wandsworth Common Halloween Beer & Cider Festival
イギリス、ロンドン南部にあるワンズワース(Wandsworth)で、開催される「ワンズワース・コモン・ビア&サイダーフェスティバル」。
毎年3月と10月に2回にわたって開催されるビア&サイダーフェスティバルは、2022年秋で13回目を迎えます。
Pubs are finding it very difficult to offer cask ale variety. Try coming to Wandsworth Common Oct-26th-29th wandsworthhalloweenbeerfestival https://t.co/6v5pYwc4Gv @titseybrewingco @TitanicBrewers @tinyrebelbrewco @Thurstonsbrew @traquairhouse @WantsumBrewery @SambrooksBrew pic.twitter.com/w5BnMn2Hjh
— Wandsworth BeerFest (@WandsworthBeer) October 18, 2022
前回の3月に開催された春のビアフェスについては、こちらの記事で紹介しています↓
このビアフェスティバルでは、100種類以上のビール・シードル(イギリスではサイダー”Cider”と呼ばれる)を飲むことができます。
新しいエール、地元のエール、入手困難なエールなど多数。 ヴィクトリア朝時代の歴史ある建物の中で、歴史あるビールのセレクションを楽しむことができます。
Wandsworth Common Beer Festival opens on Wednesday Oct 26th. 100+ beers & 25 ciders.
GET YOUR TICKET TODAY Visit a piece of history on your own doorstep https://t.co/FaHKnmEAOp pic.twitter.com/PAEeOpRYvb— Wandsworth BeerFest (@WandsworthBeer) October 24, 2022
金曜と土曜の夜には、有名バンドによるライブパフォーマンスも開催されます。
イベント期間
イベントは水曜日から土曜日まで、4日間開催されました。
エールやサイダーだけでなく、おつまみとして合う食べ物もたくさん用意されています。また、イベント期間中は、地元のバンドやアーティストによるライブ演奏が行われ、大盛り上がりの雰囲気の中、イベントを楽しむことができます。
ビールだけでなくワインやソフトドリンクも用意されており、炭酸ばかり飲むのが苦手な方・お酒はそんなに強くない方でも楽しめるような配慮がされています。
チケット料金
”プレビューナイト”と呼ばれるイベント初日の水曜日は、
18時から23時まで滞在することができ、全てのビール・サイダー(リクエストがあればワインも可)を飲むことができるプランで35£(約5,300円)。
翌木曜から最終日の土曜は、
13時から23時まで、入場料+最初の一杯(1パイント)を含むプランで12£(約1,800円)。追加分は都度、支払って注文することとなります。
ビールの各銘柄ごとに、値段が設定されており、写真のようにわかりやすく掲示されていました。
ロイヤル・ヴィクトリア・ペイトリアティク・ビルディング
「…Historic beers at an historic building(歴史あるビールを歴史ある建物で~)」のうたい文句が添えられている通り、
ビール祭り会場である、ロイヤル・ヴィクトリア・ペイトリアティク・ビルディング(Royal Victoria Patriotic Building)には面白い歴史があります。
【Location】John Archer Way, London SW18 3SX
スコットランドのバロニアル様式と、フランスのシャトー・スタイルを組み合わせた、ゴシック・リバイバル様式のヴィクトリア朝の大型建築物です。
建築家ローデ・ホーキンス少佐の設計で、グレードII(著名な建造物として登録されている建物)に指定された建物です。
1859年、クリミア戦争で戦死した兵士の未亡人や孤児のために、アルバート公の王立愛国基金からの資金で建てられました。
第一次世界大戦中は、王立陸軍医療部隊のための病院として使用され、
第二次世界大戦中は、拘留および尋問センターとしてMI5・MI6が使用し、スパイキャッチャーと呼ばれる尋問官たちにより、英国へと逃れる難民の中から8人のスパイが捕らえられたのだそうです(;’∀’)
ドイツの軍人であり、ヒ〇ラー内閣大臣であったルドルフ・ヘスは、ここの建物の地下室に数日間監禁されたのだとか…。
歴史ある建物なんですね~。
Heritage Brewery aims to recreate classic beers of the past for a modern audience. Charrington's IPA once Britain's largest selling beer is available at the Wandsworth Common Beer festival March 30th-April 2nd. Find out what dad's IPA tasted like in 1970. https://t.co/0fq0qXzzOA pic.twitter.com/C2OQCKWCsN
— Wandsworth BeerFest (@WandsworthBeer) March 29, 2022
その後、荒廃し廃墟となったこの建物をわずか1ポンドで購入した起業家ポール・タットンが修復し、
現在は、アパート、中小企業事務所、レコーディングスタジオ、レストランなどが入居する建物となっています。
このレストラン「Le Gothique Restaurant & Bar」のオーナーのロード・バタシーが、ワンズワース・コモン・ビア・フェスティバルを開催しています。2021年春からは、オーナーの息子さんが引継ぎ、ビール祭りをこれからも開催していくようです。
会場の様子
バスで向かい、会場近くのバス停に到着。会場はこちら「ロイヤル・ヴィクトリア・ペイトリアティク・ビルディング」です。
一部改修工事のようです。
会場の中心は、この建物の中庭(コートヤード)です。たくさんのビール樽が並んでいます。過去に受賞歴がある素敵なコートヤードです。
YouTube動画でも紹介しています。よろしければご覧ください(^^)/チャンネル登録お願いいたします。
爽やかな秋晴れで、外でビールを飲むのに気持ちいい天気です!
中庭の中央には大きな木が葉を広げており、自然のパラソルになっています(^^♪
受付でチケットを見せて、パイントグラスとパンフレットを受け取りました。グラスには2つのコイン。コイン1つでハーフパイントビールと交換できます。
ハロウィンデザインのパイントグラスはお持ち帰りできます。
春のビアフェスのグラスと違って楽しいですね。
カウンターにはビール樽がずらりと並んでいます。
最初にもらったコインを使い切った後は、都度カード払いでビールを買うことができます。このようなイベントでも、現金支払いではなくカード払いなのは助かりますね。
ビールの名前、醸造所、アルコール度数、パイントとハーフパイントの値段が、それぞれ提示されています。
バツ印は売り切れてしまったビール。ビールフェスティバル最終日の土曜のため、売り切れているビールも多かったです。
さっそくビールをもらって、夫婦2人で乾杯です!お互いのものを試飲してたくさんの種類を飲めるから、こういう時は夫婦2人とも飲兵衛だと便利ですね(^^♪
「Rituals At Dawn」(写真左)
アルコール度数4.5%のポーターで、新鮮なコーヒー豆を使用して醸造されています。コーヒー豆を使用し、そしてアルコール度数がそこまで高くないためか、味と風味は微炭酸のアイスコーヒーのような感じです。スタッフさんおすすめのポーターでした。
醸造所は「ザ・パーク・ブルワリー(The Park Brewery)」。2014年に夫婦で設立したマイクロブルワリーです。
「Valhalla」(写真右)
アルコール度数5.0%のレッドエール。
醸造所は「サンブルック醸造所(Sambrook’s Brewery)」。ロンドンのビール醸造所で、高品質の樽生(リアルエール)、ボトル、樽のクラフトビールを醸造しています。
「Mr M’s Porter」
アルコール度数4.5%のイングリッシュポーターです。
イギリスの伝統的なローストモルトを使用し、チョコレートとバニラの複雑な風味があります。2018年の英国のビールコンクールで賞を受賞したビールです。
醸造所は「レッドキャット醸造所(Red Cat Brewing)」。ハンプシャー州の独立系醸造所で、伝統的なビール造りとパブでの経験を生かしオリジナリティあふれるビールを醸造しています。
「1892 IPA」
アルコール度数6.9%のイングリッシュIPAです。1890年代のレシピに基づいた力強いインディア・ペールエールで、現代のペールエールよりもはるかに濃い風味で、モルトの香りが強いです。
アルコール度数6.9%と強めですが、これでもビクトリア朝時代の同等品よりは低いのだそうです。いくつものビールコンクールの賞を受賞しているビールです。
醸造所は「The Beerblefish Brewing Company Limited」で、歴史的なイギリスのエールに着目し、1800年代を彷彿とさせるビールや「野生」酵母を使用したビールなどを醸造しています。
夕方になり肌寒くなったため、建物内のレストラン・バーへ。ハロウィン仕様です。
「Warped Reverb」
アルコール度数6.0%のアメリカンIPAです。シムコ、モザイクなどのホップを使用しており、柑橘系の爽やかな香りのビールです。
醸造所は「By The Horns Brewing Co.」で、2011年創業の小規模なブルワリーです。
「Cornet Strong Blonde Ale」
アルコール度数8.5%のストロングブロンドベルギービールです。醸造中にオーク材のチップを加えることで、力強くも柔らかい、独特の味わいに仕上がるそうです。
11世紀からのベルギーの伝統的なレシピに基づいて醸造されています。
醸造所はベルギーの「Brouwerij De Hoorn」です。
「Imperial Stout」
アルコール度数10.4%のインペリアルスタウトです。レーズン、プラム、ダークフルーツの香りで、麦をしっかりと感じる後味。2016年のSIBAビールコンテストのチャンピオンビールです。
醸造所は「ザ・パーク・ブルワリー(The Park Brewery)」。2014年に夫婦で設立したマイクロブルワリーです。
その他にも珍しい・限定のビールがたくさんありました。
今年初めに行われた、バタシー卿のワンズワース区議会議員当選を記念して作られたというビール「The Councillor」や、
収益は全てウクライナの人道支援団体に寄付されるという、ウクライナへの支援を目的に醸造されたビール「Stand With an “anti” Russian inperial stout」など。
夜19時ごろになると、バンド演奏が始まりました。
踊り出す子供がいて、会場は盛り上がっていました♪
他のビールフェスティバルと比べると、お客さんが若い層より、おじさんやファミリーが多く、落ち着いた雰囲気のローカルなビアフェスでした!
イギリス国内のみならず、ベルギーやアメリカのビールまで幅広く楽しめます。車でなくとも、公共交通機関でアクセスできる会場です。
ぜひ、参加してみてください!
その他、ビール関連記事