【ロンドン観光】科学博物館(Science Museum)~蒸気機関編①~

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バートンとワットによる「オールド・ベス(Old Bess)」エンジン

1777年、バーミンガムにあるマシュー・バートンのソーホー工場で、ジェームズ・ワットが製作した2台目のエンジンです。

蒸気機関をより効率化するための実験に使用されていました。しかし、その不安定で予測不可能な激しい動き方から、このエンジンは当初は「ベルゼバブ」などと呼ばれていました(;’∀’)

その後、少しずつ改良され、水を組み上げる作業に使われるようにまでなり、1848年まで安定して稼働し続けたそうです。

大きすぎて、撮影スキルがポンコツな私(妻)では上手く撮れませんでした(;’∀’)お許しください…

 

 

【蒸気機関の影響①通貨の製造】

蒸気機関ビジネスが拡大するにつれて、バートンは「通貨の製造」といった未開拓分野に蒸気機関を利用していきました。

当時のイギリスでは通貨は手作業で鋳造しており、当然ながら需要と供給のバランスが取れず、イギリスでは小銭不足が起こっていました。

1753年には、「流通している銅貨の半分が偽札」と言われるほど…(*_*;

 

当時のロンドン塔の造幣局の様子。手動のプレス機で硬貨を作っています。

 

バートンは蒸気で動く造幣局を考案。1時間に5万枚の硬貨を生産できるようになりました。

蒸気機関は、工場の動力としてだけでなく、イギリスの財政の安定にも貢献したんですね!(*’▽’)

 

 

【蒸気機関の影響②高品質な商品をより安く】

大量生産できるようになり、それまで富裕層しか購入できなかった高品質な製品を、より多くの人が購入できる価格で作れるようになりました。

野心溢れるビジネスマンのバートンは、当然「大量生産を成功させるには、作ったものがたくさん売れる必要があり、そのためにはマーケティング(宣伝)が重要だ」ということに気づいていました。

 

1775年、バートンが製作したペール缶。ペール缶は当時、フランスで流行していました。

 

その宣伝方法としてバートンがとったのは、「ソーホーの工場に見学者を招くこと」です。産業革命の中心地として注目を集めていた工場、当然見学者もたくさん押し寄せます。

 

 

蒸気機関は、新しい工業都市や、イギリスの新しい植民地、市場、奴隷貿易を含むグローバルな生産ネットワークの中核となっていきました。

蒸気は、アフリカ人奴隷に依存した既存のプランテーションシステムや、綿花や砂糖などの原材料の生産と密接に関係していました。

 

 

ワットとバートンによる回転式蒸気機関

1788年にジェームズ・ワットによって製作され、ワットの功績といえる蒸気機関の改良が盛り込まれている蒸気機関です。

ワットが開発した分離型コンデンサーのおかげで、燃料消費量は旧式蒸気機関と比べて最大75%削減されました。

 

燃料消費がこれまでの四分の一で済むとは…!(;’∀’)

 

ワットによる改良は、「蒸気機関史上最大の改良」と言われています。

 

以前の試作品であるオールド・ベスと同様に、バートンのソーホー工場で稼働し、ボタンやバックルなどの小さな装飾を施した金属製品を製造していました。

このエンジンで、43台の金属研磨機を70年間にわたり駆動し続けたそうです。

 

 

蒸気機関展示エリア「ENERGY HALL」のまだ30%ほどしか紹介できていないほど、科学博物館は広いです!(;’∀’)

次回その②へ続きます!

【ロンドン観光】科学博物館(Science Museum)~蒸気機関編②~
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ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

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